おしごと ページ7
月山「メダム、メッシュー…紳士淑女の皆様…」
始まった。お兄ちゃんのステージが。
昨日は痛い思いしたし…いい気分ではない。
あたしは影で見守る。たったそれだけ。
月山「それでは早速ご覧にいれましょう。今宵のディナーは___」
ガコン、という鈍い音と共にゆっくり開く床。
…これで喰種レストランもおしまいか。結構面白かったんだけどな…
「ん?何だ?」
「正装じゃないのね…」
ザワザワと今日の『ディナー』が騒ぎ出した。
月山「皆さまです!」
少しの静止が訪れた後、皆が皆、何とか逃れようと無様に転げる。
貴「無駄なことを…」
カネキさんが、逃がさんとばかりに一人一人確実に潰して行く。
貴「…………」
月山「大丈夫かい……?」
気を効かしたのか、あたしの目の前に薫り漂う美味な珈琲を出した。
貴「…ありがと」
月山「ノープロブレム…可愛いAのためなら、さ…」
珈琲をすする。
カップの中の珈琲が減っていくのと同様に、『ディナー』も減っていく。
その時、
貴「…!」
あのカネキさんの攻撃を止めた誰かが目に入った。
白と黒…オセロみたいだな。
でもきっとアレは…
『隻眼の喰種』。
カネキさんの妹になるのかな。
…嘉納…動き始めてる。
貴「よいしょっと」
そろそろかと思い、腰を掛けていた椅子から離れる。
カツーン、カツーンとヒールの音が大きく響いた。
貴「ん……いただきますね?」
ある喰種を口に運ぶ。じんわりと広がる血の味が腹を満たすが、
貴「おいしくないなぁ…」
くわえていた喰種の腕を地に投げ捨てると、誰かに当たった。
貴「あ、ごめんなさい…」
その人物を確かめ、一応頭をさげる。
カネキ「大丈夫。…………Aさん、帰ろうか」
血に濡れた姿が、とても美味しそう。
貴「ねぇ、いつになったら喰べさせてくれるの?」
後ろ姿に問いかけてみた。
カネキ「…………
いつだろうね」
その返事さえも、狂おしい。
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ユウ(プロフ) - 食品コーナーでいい匂い??? (2015年6月27日 21時) (レス) id: 89af0c6931 (このIDを非表示/違反報告)
? - 素敵な作品でした。(・∀・)⊃ (2015年5月6日 7時) (レス) id: 1c14e3af80 (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 駿浬さん» めちゃ良かった!尾赫の赫者ってどんなんなんだろーねwリア友に描いてもらえない?りゅうりぃー、僕のために描いてくださいよぉ〜。 (2015年3月31日 21時) (レス) id: f35eeeecc2 (このIDを非表示/違反報告)
駿浬(プロフ) - 柏木 エリさん» ホントですか!ありがとうございます♪リア友の絵飽き飽きしてたんです…URLくだされば、ぜひ載せます!(・ω・´ (2015年3月31日 20時) (レス) id: d96e53dc02 (このIDを非表示/違反報告)
駿浬(プロフ) - kouさん» ふふ……照れちゃいますねっ★←ありがとうございます。続編どうか見てくださいね〜 (2015年3月31日 20時) (レス) id: d96e53dc02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駿浬 | 作成日時:2015年2月22日 20時