『喰』べたかったのに『食』べられました【東京喰種】

デパート ページ4

ヒナミ「わぁ〜！！」

洋服コーナー。

たくさんの服に囲まれ、もう興奮状態なヒナちゃん。


が、しかーし！
あたしは別の意味で興奮している。←


貴「カネキさん」


ソッと近づいて腕に抱きつく。



カネキ「…何。近い、離れて」

うぐっ…冷たい…

だけど！！あたしはこんな所でくじけるような柔な女ではない！


貴「さっき食品コーナーの前通ったじゃないですか。すごいいい匂いして…空腹を、感じたんです…



だから…((カネキ「ダメだよ」







………←


スタスタとあたしの元を去っていくカネキさんの後ろ姿に、テンション駄々下がり。

その影響で頭上のリボンがしおれてしまいそうだよワソトンくん…




ヒナミ「これ可愛い…つ、月山さん…」



月山「ふっ…仕方ないレディだね。いいだろう、この僕が買ってあげよう」


ヒナミ「ありがとう月山さん！」



ふいに聞こえた会話。

お兄ちゃんが紳士すぎて驚いたのもあるけど、数ヵ月前までは、『金木』さんともあれくらい仲良かったんだよね…



何となく見つめてしまう。



万丈「…A？どうかしたのか」

貴「ひぃっ」
いきなり肩を叩かれ、間抜けな声が出る。
うわ、はずかし…

万丈「…？」

貴「あぁ、うん！何でもないよ！コレ、この服可愛いなと思って！」


何気なく手にとった服。

胸元に大きなリボンがついていて、露出が多いワンピース。


紫がメインになっていて、我ながら似合うかもしれない…


万丈「おぉ、それならAの髪色に合ってるな。可愛いじゃねぇか」


貴「えへ、ありがと…」


万丈さんがヒナちゃんの元へ行くのを見届け、安堵の息を漏らした



とき、


カネキ「………こっちの方がいい」



ふわりと、目の前に淡いピンクのレースがチョイスされた白いワンピースが差し出された。

ワンピース→←お兄ちゃん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す