知りたい ページ25
カネキside
月山「座りたまえ」
カネキ「…ありがとうございます」
連絡を取ると、家に来るように言われた。
きっと、アジトで話せばAさんに聞かれる懸念があるからだ。
月山「…さて」
あの月山さんがここまで悲しい面持ちをするなんて、Aさんには一体何があるんだろうか。
月山「Aの、何が知りたいんだい？」
組んだ膝に手をかけ、僕を見つめた。
カネキ「……全てです」
月山「全て…？カネキくん。君はAの全てを知ってどうする気だい？」
注意深いその眼差しに、月山さんのAさんに抱く想いの重さを痛感した。
カネキ「…それは、僕にも分かりません。何もできないかもしれないし…でも、気の利いた事があれば…」
月山「そんなものいらない。Aに同情なんて向けないでくれるかい」
普段の様子とはうってかわって、漂う張り詰めた空気が僕の脊髄に悪寒を走らせた。
カネキ「…教えてくれなければ、何もしてあげられない」
月山「だからそれが無駄だと言っているんだよ」
カネキ「彼女がもし一人で抱え込んでいたらどうするんですか。一人で泣いていたらどうするんですか」
月山「それは君も同じだろう。同じ立場に他人がいると、救いたくなるかい？………ならまず、君が救われてくれ」
カネキ「………ｯ」
いつもオープンな扉が、堅い鉄壁に遮られ、次第に腹が立ってくる。
今は、Aさんのことだ。
僕のことは関係ない。
守ってあげないと。崩れて、消えてしまう前に。
カネキ「僕のことはいい…ｯAさんだ。Aさんのことを……ｯ！」
月山「……落ち着きたまえカネキくん。Aのことなら………
気にしなくていい」
ピシリ。
張り詰めていた空気にヒビが入った気がした。
何を言っているんだ、この人は。
悩んでいる人がいるっていうのに…それも、実の妹に。
カネキ「だから……ｯｯ…助けてあげなきゃいけないんだ！！救わなきゃいけないんだ……ｯAちゃんをｯ！！」
座っていたソファーから、荒々しく腰をあげた。
あれ、何でこんなに必死になってるんだ……
月山「………どうして、そんなに知りたいんだい？」
それすらも、分からない。
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ユウ(プロフ) - 食品コーナーでいい匂い？？？ (2015年6月27日 21時) (
レス) id: 89af0c6931 (このIDを非表示/違反報告)
? - 素敵な作品でした。(・∀・)⊃ (2015年5月6日 7時) (レス) id: 1c14e3af80 (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 駿浬さん» めちゃ良かった！尾赫の赫者ってどんなんなんだろーねwリア友に描いてもらえない？りゅうりぃー、僕のために描いてくださいよぉ〜。 (2015年3月31日 21時) (レス) id: f35eeeecc2 (このIDを非表示/違反報告)
駿浬(プロフ) - 柏木 エリさん» ホントですか！ありがとうございます♪リア友の絵飽き飽きしてたんです…URLくだされば、ぜひ載せます！(・ω・´ (2015年3月31日 20時) (レス) id: d96e53dc02 (このIDを非表示/違反報告)
駿浬(プロフ) - kouさん» ふふ……照れちゃいますねっ★←ありがとうございます。続編どうか見てくださいね〜 (2015年3月31日 20時) (レス) id: d96e53dc02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：駿浬
| 作成日時：2015年2月22日 20時
