草食と見せかけて肉食でしたseason2【東京喰種】 (ページ38)

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カネキside

カネキ「古間さんは傷が深かったので安全な場所に避難してもらってます。なので入見さんを助けに」

入見「聞いて…これは逃げてどうにかなる戦いじゃないの。みんな覚悟して戦ってるのよ」

悲しそうに、遠くを見つめる入見さん。

何が言いたいのか。もう分かってる。

カネキ「…僕は大切なものを守るために戦う」

入見「！？…ならあの子はどうなるの！自分のせいで傷ついてるなんて分かったら…どう動いてくるかわからないわ！！」

『あの子』。
……A…

カネキ「Aなら…大丈夫です。ちゃんと僕を待っていてくれるはずです」

入見「…確信は？」

カネキ「ないです」

入見「………」

カネキ「僕は、Aを信じてますから。愛してるから…」

愛してるからこそ、分からないこともある。
きっとAは、責任を感じて『梟』の元へ向かう。
援助するために。一人でも多く助けるために。

入見「分かったわよ…１つ。アドバイスをあげる…」

ありがとう。入見さん。

貴方side

貴「ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…」

ビルを飛んで、飛んで。

芳村さんの元へ向かう。

芳村さんを助け出すことができれば、カネキも助けることができる。

貴「……！」

ビルの谷間から見えた火花。

銃を使ってる……CCGか…

ﾀﾝｯと空気抵抗をして宙を舞う。

貴「あｯ…」

チラリとさして見えた、『怪物』の姿をした赫者。

芳村さん…！！

57階ものビルを真っ逆さまに降りる。

早く。早く落ちろ。

早く助けなきゃっ…

ｶﾞｧｧｧﾝｯ

激しい音を立てて着地する。

土砂が舞っていて視界が悪い。

「何だ！？」

「一体何が…」

CCGどもが騒ぐ。

貴「うるせぇ…」

ゆっくり視界が開ける。

それと共に目に映ったもの。

貴「………すずや…」

什造「…A……」

カネキ「……通ってもいいですか」

亜門「あぁ、駄目だ」