鏡音レン夢小説 ＃ 転生LOVESTORY

＃10　犠牲 ページ10

走って、走って。
転びそうでもただ我武者羅に。
街で一番有名なテレビ局の前に立つ。
確か… このチャンネルはここのはず。

「零音…様でいらっしゃいますか」
美人な女性に腕を引かれて、ステージへ。

「A!!」
私の姿を見た瞬間、レンは私を強く抱きしめた。
私が動けないくらい、強く、強く。

そしてステージ上の輝いたレンは、俯いて言った。
「元Ｖ,Ｃ,Ｌ 鏡音レンは、本日をもって芸能界を引退します」

局がざわついた。
世間が驚いた。
ファンが泣いた。
レンは… 一点を見つめていた。

「コイツは俺の最愛の人、ただ一人俺が愛した人。
22歳、まだここに夢を見てもいいのかもしれない。でも…
コイツを傷つけたくない。
夢のために愛を犠牲にしたくない。だから。」

「俺はこの世界から出ていきます。」

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