検索窓
今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:13,335 hit

#07 喧嘩 ページ7

カイトの家に住み始めて数日経ったある日。
レンからの着信。

「A!?どこにいるんだよ!!」
「カイトのところ」
「帰ってこいよ!!何でカイトのところなんかにいるんだよ!!」

「私に何も言わないで仕事頑張ってる幸せなレンには
私の気持ちなんて…わかるはずないよ!!」

「仕事……なんで知ってんの」

「なんで私に話してくれなかったの!?酷すぎるよ!!」
「お前に寂しい思いさせたくなかったんだよ!!」
「言ってくれない方が寂しいよ!!馬鹿!!」

「あーそー、もういいよ!!帰ってくる気がないなら知らねえよ!!」
「何よその言い方!!」

「また中学の時みたいに苦しめばいいじゃん!!」

「何それ!!」
「カイトに殺されりゃいいじゃん!!そんなお前と一緒に居たくねえよ!!」

「バカ!!最低!! 大ッ嫌い!!」
私は暴言だけ吐いて、電話を切った。

大嫌いって言っちゃった。ホントは大好きなのに。
喧嘩…しちゃった。
後悔と涙が溢れて止まんなかった。

私は声を上げて泣いていた。
目から溢れる涙も、口から零れる声も抑えらんなかった。

「大丈夫?」

カイトは優しく、私の頬を撫でた。

「苦しいの?悲しいの? …レンが大好きなんだね。」

そう言って微笑み、携帯を開いた。

「レン? …僕だけど」
「何だよ」
「Aが今、僕の家にいることは、聞いたよね?」
「ああ、聞いたよ」

「しばらくの間、Aは君のところに返せないから」

「は? …Aを返せよ!! ふざけんじゃねえ!!」
「返して、本当にいいと思ってんの?」

「いいから返せ!! 俺の女だAは!!」

「そういう問題じゃないんだけど?
言っとくけど…Aが傷ついてるのは、間違いなく…
レンのせいなんだよ?」

「傷つく… なんの話してんだよ。言え!!」

「君のファンたちに…泥水ぶっかけられた、Aが傷ついてないわけないだろ?
アイドルなんだから…軽率なことばっかしてたらAをもっと傷つける」

「ファンが…? 何が原因なんだよ」

「Aを抱きしめるお前の姿が撮られてたんだよ。
メディアに流出されないように僕の手で燃やしておいた。流されてたら?」

「そんなの… 付き合ってる俺たちに何の関係があるんだよ!!」

#08 甘くない→←#06 新しく



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
35人がお気に入り
設定タグ:VOCALOID , 鏡音レン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アソパソマソ - いっそのこと小説になったらどうでしょうか?文章上手すぎです!! (2017年6月10日 10時) (レス) id: f16cde6fb9 (このIDを非表示/違反報告)
ciel - 久々に来た!やっぱいいわ。笑更新大変だろうけど楽しみにしてますー笑頑張って下さい!! (2014年8月19日 15時) (レス) id: 2387ee59ac (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - めっちゃつづき気になる! (2014年2月26日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - 更新がんばれえええええええ (2014年2月24日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
きえ - やっばー! 久々に読んだら泣けるーー!ヘタレンさん!才能有りますよ絶対!これからも応援してます! (2014年2月12日 3時) (レス) id: e0b46d0f43 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:へたレン娘 | 作成日時:2013年4月1日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。