＃06 新しく ページ6
「この写真が…証拠」
その写真を見た男は、ライターで写真に火をつけた。
「こんな誰かもわからない写真で一人を責めるなんて…
よっぽどお前らのが卑怯だ。人間のクズだ。
これがこの娘であるか、以前に…
この金髪が鏡音レンである確信だってないだろう？」
「でも… これはレン様よ!! 私 愛してるもの!!」
「愛は証拠にならない。わかるかな？クズ共」
立場のなくなった女の子たちは逃げるように立ち去った。
「大丈夫かい？」
優しく話しかけ、私を抱き上げる。黒い車に乗せた。
「ここにいちゃ危険だ。一旦僕の家に行こう」
横顔から見えたサングラスの奥の瞳は、優しくも強かった。
「さあ、ついたよ」
暗い駐車場のなか、私を抱き上げて家に上がった。
「とりあえず…お風呂に入っておいで。着替えは準備しておくよ」
「準備って…「妹がいるから大丈夫」
シャワーを浴びて、部屋のドアを開けるとさっきの男はいなかった。
その代わり、見覚えのある人が座っていた。
「カイト…くん？」
「中学の時、呼び捨てにしてって言わなかった？A」
「なんで…カイトが？ さっきの人…は？」
「変装だよ？ 僕も一応、芸能人だし」
フッと笑い私を座るように言った。
「でも… レンの近くは気をつけろ。僕はそこまで人気があるわけじゃないけど…
アイツ、超売れてるアイドルだから。」
アイドル… 知らなかった。
どうして言ってくれなかったの？
「僕は今、歌手やってる。」
そうなんだ。驚いたけど表に出さないように何度も頷いた。
「A… 中学の時はごめんね。今でも大好きだぜ？」
「ありがとう」
「しばらく… そうだな、数ヶ月。外は危険だ。ここで暮らしな」
静かに頷いた。
「また今度、Aの為に一曲書き上げるよ。
あ、そうそう。この言葉忘れちゃダメだ。「ゴメン」と「おかえり」。
生き返って… またこの世に帰ってきてくれて有難う。会いたかった。愛してる」
そう言って、私を抱きしめた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アソパソマソ - いっそのこと小説になったらどうでしょうか？文章上手すぎです！！ (2017年6月10日 10時) (
レス) id: f16cde6fb9 (このIDを非表示/違反報告)
ciel - 久々に来た！やっぱいいわ。笑更新大変だろうけど楽しみにしてますー笑頑張って下さい！！ (2014年8月19日 15時) (レス) id: 2387ee59ac (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - めっちゃつづき気になる！ (2014年2月26日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - 更新がんばれえええええええ (2014年2月24日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
きえ - やっばー！ 久々に読んだら泣けるーー！ヘタレンさん！才能有りますよ絶対！これからも応援してます！ (2014年2月12日 3時) (レス) id: e0b46d0f43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：へたレン娘 | 作成日時：2013年4月1日 21時
