＃11 過去と進展 ページ11
レンが私の頭を優しく撫でてくれる。
最近、疲れが溜まってる私としては、癒しなのです。
レンが引退してから、最初は叩かれたけど今ではなくなりました。
「A？どしたの？…寝てる？」
「寝てないですよー… …」
「寝てるだろ」
そう言って両手を挟み、額にキスをした。
「最近なんか元気ないよ？ちゃんと寝れてないでしょ」
心配するレンに私は首を振る。「心配しないで」って。
正直、全く寝てない。
今は資格取るのに必死だから。
学校に行けない私だもん。
「今日もホテルなの？遠慮せずに俺の家に泊まればいいのに」
「大丈夫。今日からルームシェアで家に住むことになったから」
そっか、と心配層に笑って私の頭の上に手を置いた。
「男には気をつけろよ？安全な男なんていないんだから。」
「レンは？」
「俺も狼だよ？お前にしか興味ないけど」
そう言って手を振った。
マンションの前に立って上を見上げた。
確か…８階だっけ。階段を探したけど、なかった。
…エレベーター… 大丈夫だよね… 昔のことだし!!
そっと足をかけて、エレベーターに入る。
上がっていく音と共に思い出したくない記憶が蘇ってくる。
人が三人乗った割と空いたエレベーター。
突然、血を流して倒れるお兄ちゃん。
後ろに真っ赤なナイフを持った１０代のお兄さん。
血まみれになったナイフが
幼い私に向けられる。
叫び声は届かない。誰にも。
兄、ミクオの腕からはドクドクと赤黒い血が流れ出す。
停止したエレベーター…
思い出したくない物が頭の中をぐるぐると回る。
酷い震えと、ひどい嗚咽。
気づくと私は目を塞いで、耳を塞いでうずくまっていた。
「お兄ちゃん… 怖いよぉ…」
エレベーターがつくと、緑髪の赤いゴーグルの青年が立っていた。
見たことあるけど…気がするけど…思い出せないし、初対面だよね。
エレベーターにいた時の震えは過去の恐怖だけでなく、
未来への予言…もあったかもしれない。
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アソパソマソ - いっそのこと小説になったらどうでしょうか？文章上手すぎです！！ (2017年6月10日 10時) (
レス) id: f16cde6fb9 (このIDを非表示/違反報告)
ciel - 久々に来た！やっぱいいわ。笑更新大変だろうけど楽しみにしてますー笑頑張って下さい！！ (2014年8月19日 15時) (レス) id: 2387ee59ac (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - めっちゃつづき気になる！ (2014年2月26日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
セイゴ - 更新がんばれえええええええ (2014年2月24日 23時) (レス) id: fd283af571 (このIDを非表示/違反報告)
きえ - やっばー！ 久々に読んだら泣けるーー！ヘタレンさん！才能有りますよ絶対！これからも応援してます！ (2014年2月12日 3時) (レス) id: e0b46d0f43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：へたレン娘 | 作成日時：2013年4月1日 21時
