07.態度が豹変 ページ7
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「先輩!早いっすね!」
あのね、正直ね。
沢村くん、声でかいしうざいよ。
「うん、ちょっと早く来すぎちゃって」
でも可愛い後輩だから、そんなこと言ってらんない。
しかも、投手陣は御幸の支配下だから、
いじめたりしたら怒られそう。
「沢村くんたちも早いね」
「いやいやいやいや〜1年生の分際で遅れるなんてそんなこと…」
「一回遅刻したよね」
沢村くんの目がぎんとつり上がった目に変わる。
えっ…私、なんかまずいことでも言った?
隣では春市くんがオロオロしながら、私たちのことを見てる。
「あれは御幸一也のせいっすよ!先輩からも何か言ってください!」
があっとすごい勢いで沢村くんは叫んで、
ぷんぷんしてる。
「御幸がお騒がせしました。ごめんね、沢村くん」
そういうと、沢村くんはパアッと顔を明るくして、
嬉しそうに何度かうなづいた。
野球やってる人はみんなわかりやすいのかな。
「先輩」
朝から元気な沢村くんに思わず苦笑い、な私に、
少し落ち着いた声が届いた。
ベンチに座っている私をすごく高いところから見上げていた降谷くん。
御幸よりも身長が高いから、私とは身長差がかなりあるだろう。
「どうしたの」
「そのグローブ…先輩のですか?」
いつの間にか3人とも私のところに集まっていた。
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