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03.流星群 ページ3
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家に帰ってくると、お兄ちゃんが部屋の中をバタバタしてて。
「お兄ちゃん、何してんの？」
不思議に思ってる私に、お兄ちゃんは忙しく部屋を走り回りながら、
何やら探し物をしているらしく、
「今日は流星群が見られるんだよ！一緒にみよ！」
と、早口でまくしたてて、また走っていく。
きっと小学校のときの星座盤みたいなのを探してるんだろうな。
この前もないないって言ってたくせに。
お兄ちゃんは星とか星座とかが大好きで、
自室には小学校のとき、自分のお年玉で買ったという天体望遠鏡がある。
「お兄ちゃーん？本当私そろそろ無理だからねー」
こんな星空オタクのお兄ちゃんと一緒に、
昔は私も星空を見てた。
でも、やっぱわかんない。
流星群とかさ、特に無理。
だって月が沈まないと、見えないからずっとずっと起きてなきゃいけないし、
そのわりには全然。
「放射点」がどうたらとか語るお兄ちゃんもうざい。
お兄ちゃんのこと、嫌いじゃないけど、こういうのにつきあわされるのは勘弁だし
大学生にもなってまだお星様に興奮してるのも心配になる。
「お兄ちゃん！星座盤は私の使えばいいから！」
私は、「呆れた」と小さく呟いて、
小さい子供のように走り回るお兄ちゃんに向かって叫んだ。
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