非日常 ページ3
.
『触るな、なんなんだ、一体。オマエ、ナニモンだ。』
大体、と言葉を紡ごうとするも、くら、と目眩がして前方へ倒れる。
「!ほら、やっぱり。体調が悪いのよ、大丈夫。あなたが思っているようなことは私はしないわ。
私はトリエル。ここの遺跡の管理人です。」
『…、職業柄、名前は言えねえ。…、傭兵とでも、呼んでくれ。』
酷く頭が痛い。さっき殴ったせいか、割れるような痛みが頭に響いている。
「ニンゲン用のお薬はないのだけれど…、できる限り見える傷は手当しておいたわ。」
『…俺の、荷物は…。』
「傭兵さんの荷物ならリビングに置いてあるわ。随分とボロボロだったから今、大きいバッグを作っているの。良かったら、持っていってね。」
そう言い、トリエルと名乗る人物は部屋を出ていった。今は一息つこう。たとえ攻撃されたとしてもやり返すことが出来るなら大丈夫だろう。
寝込みを襲われる心配もなさそうだしな。
_
__
___
___
『………、』
久しぶりに深く眠った気がする。前々から寝付くことが出来なかったせいだろうか。
首をコキコキと鳴らしてベッドから下りる。棚のものは埃をかぶっており、前から使われていないことが分かった。
部屋から出ると、暖色が目立つ廊下に出る。全体的に黄色のイメージが強い。黄色が好きなんだろうか、高級そうな絨毯も黄土色、花もライトに照らされているせいかオレンジっぽく見える。
『…、あの人どこにいるんだ…。』
廊下の続いている方へと進み、玄関らしきところと地下へと進む道、そしてまっすぐ進む道がある。
随分とまあ、良い家だな。あの人1人で居るには勿体ないぐらいに広い。
「あら!もう起きたの?」
『あぁ、まあ。自分的には久しぶりに眠れたから元気にはなった方だ。』
「そう、ならよかった!実は、バタースコッチシナモンパイを焼いたの。もし良ければなんだけど…食べてくれるかしら?」
『……、』
毒、など…は、入れる可能性はある。人体に害を成すものに対しては多少の耐性はついているが、まぁ危ない他ないが。
『…、じゃあ、オマエも食べろ。』
「!あら、フフフ、嬉しいことを言ってくれるわね!」
…なんか、喜ばれた。
.
32人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね!バグって(自分の頭が)下書き&パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…!お手数かけます!!アホ抜かしてすいませんしたぁ!!!!!! (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん_通行人A(プロフ) - アッアッアッ無理ッッ好きッッッ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・!なんか、もうっ、すごいです!応援してます! (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん_通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:胃酸先生。 | 作成日時:2021年9月29日 16時