【黒子のバスケ】伝説の双子の物語。Part 8 (ページ16)

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313話　新しいマネージャーさんページ16

-高尾side-

今日は俺たち秀徳にとって決戦の日。

前回は負けた誠凛との試合。

王者として次は負けてられねぇ。

少し早く控室に入った俺たち。

あとはコートに行くだけだからトイレに向かおうとしたら誠凛の連中に会った。

高尾「あー。誠凛さん。今日はよろしくでっす。」

黒子「はい、お願いします。」

俺の目が捉えたのは誠凛の真ん中にいた緑のパーカーを着た女子。

少し不自然な黒い髪がフードから出ているのが見えた。

高尾「あれ？新しいマネージャーさん？」

いや、俺この人見たことある。

黒子「そうです。」

ペコっと会釈をした時に一瞬見えた顔で分かった。

Aさん…？

なんでここに？

はやる気持ちを一生懸命抑えて冷静を装って通り抜けた。

高尾「ふーん。まぁ、いいや。じゃっ。」

通り過ぎてから目を使って確認するとやっぱりそうだ。

Aさん。

後ろを振り返ると黒子と目が合った。

人差し指を唇に当ててる。

そりゃ試合前だしここで騒いだりはしない。

真ちゃんは知ってんのかな…。

Aさんが突然バスケ界から姿を消したのは去年の決勝リーグの直前。

突然試合にスタメン出場したかと思えば消息不明になった。

真ちゃん曰く、キセキのメンバーはまさか先輩が高校でバスケを続けてるとも思わなくてどこの学校に行ってるかも気にならなかったらしい。

大坪「おい、高尾。何試合前に余計な考え事してんだ。」

高尾「あひゃっ！バレました？」

宮地「バレました？じゃねぇんだよ！つか緑間どこ行ったんだよ！」

木村「なんか集中しに行くって言って外出て行ったぞ。」

宮地「あいつ…！！木村…パイナップル。」

木村「あるぞ。」

そんな物騒な言葉を聞きながら真ちゃんがいるところに向かった。

Aさんがいた、なんて言っている場合じゃないぐらい真ちゃんは真面目で殺気に溢れていた。

高尾「いつまでそんなとこいんだよ。もう先輩みんな行っちゃったぜ？」

話は試合が終わってからだ。

俺たちは今日誠凛に勝たなければいけない。

"王者"として。