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238話 虹村 ページ6

-黒子side-


虹村「やる気あんのか?紫原!」

紫原「別にそんなんどうでもよくない?やる気とか。そういう暑苦しいのちょーうざいんだけど。」


部屋に荷物を置くとバスから降りるのに遅れた理由について虹村さんが聞き始めて、それに対して反抗的な態度をとった紫原くん。

確かに集団行動で輪から乱れる行動をとるのはよくないけど、そこまで怒らなくてもいいんじゃないでしょうか?

まぁ、そうさせてる理由は分かってるんですけどね…

でもそれを遠因にしてここまで怒るのもいかがなものかと思います。


虹村「だいたいお前はいつもそうだろ!もうちょっと協調性を持て。」

紫原「はぁ〜?何それ。キョーチョーセー?そういうのは峰ちんとかに言ってよ。最近練習来てなくない?」

青峰「俺は関係ねぇだろ…」


飛び火が青峰くんにも移っちゃって大変です…

赤司くんと緑間くんは今いないし、ムードメーカーの黄瀬くんもさっき女の子に捕まってていない。

僕がなんとかしなきゃ、ですかね?


黒子「どういう事情であれ、遅れるのはよくないと思います。」

紫原「黒ちんは虹村さんの味方ってこと〜?」

黒子「いえ。理不尽に怒る虹村さんが正しいとは言いませんよ。」

虹村「紫原にはちゃんと分かってもらわねぇとな…!?」


どうやら僕が口出ししたのは逆効果みたいで虹村さんがついに拳を振りかざしました。

全中前だっていうのに…


A「虹村。」


殴る直前に後ろから低い声が聞こえて全員が振り返ると見たことないぐらい怖い顔をしたAさんが僕たちの方を見ていました。

怒りの矛先は虹村さんみたいですけど…


A「全中前だってこと分かってんのか?空気悪くすんな。」

虹村「紫原が遅れてくるからだろ。」

A「……はぁ。ちょっと来い。頭冷やしに行くぞ。テツヤ、悪いけど征十郎に話しておいてくれ。」

黒子「はっ、はい!」


虹村さんの手を引いてどこかへ駆け出していったAさん。

いなくなった後の部屋の空気はまだ凍っていて、それは突然部屋に戻ってきた黄瀬くんのアホさで溶けました。

普段はうるさいだけだけど、今は役に立ちました。

ありがとうございます、黄瀬くん。

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作者名: | 作成日時:2019年2月27日 22時

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