403話 お手柔らかに ページ25
黄瀬「あ、待ってほしいっス!もう一回!」
紫原「1回だけって言ったの黄瀬ちんじゃーん。交代。」
黄瀬「でも…!」
俺と涼太の1on1は一瞬だった。
まぁ、元々ガス欠でしかも他の誰よりもバスケ経験が浅い涼太が俺に勝てるはずもなく…。
パーフェクトコピーでもしたら勝てたかもしれないけどそれはできなかったみたいだ。
黄瀬「超悔しいっス!」
A「また今度やろうな。涼太は、海常入って強くなったし変わったから。もうなにも心配してない。これからも頑張れよ、海常のエース。」
黄瀬「はいっス!」
涼太の頭を撫でると次に俺の前に来たのは敦。
左腕を吊り下げて痛々しい。
A「敦、1on1したいのか?」
紫原「えー?まさか。俺骨折ってるし。まずこんなクソスポーツ好きじゃないしー。」
A「でもシルバーとやってる時のお前、いい顔してたぞ。」
紫原「そんなことねーし。」
照れてるのかそっぽを向く敦の肩を叩いて笑顔を向けると敦はコートの外に出てみんなの方を見る。
征十郎と真太郎が顔を見合わせる。
緑間「俺はいいのだよ!」
青峰「クソツンデレ野郎が。」
緑間「黙れ青峰!」
A「おいで、真太郎。」
真太郎の手を引き、コートに入ると眼鏡を上下にカチカチして少し恥ずかしそうにする。
そんな真太郎を見て爆笑する涼太と大輝。
ここに和成いたらめっちゃ面白かっただろうな…。
A「真太郎はほんと、和成に会えて秀徳行ってよかったな。」
緑間「余計なお世話なのだよ!」
A「お前の力を120%使ってくれて、わがままも聞いてくれて。」
緑間「当然なのだよ。俺のチームなのだから。」
A「一人だけ、最後までちゃんとやってたし。俺のことも気遣ってくれてありがとう。」
緑間「…。は、早くやるのだよ!」
面白いからずっと褒めてみると本当に恥ずかしいみたいで早くやろうと言われた。
真太郎は、前1on1やった時と同様に身長差もあってスリーに持っていかれると止められない。
でも反対に、俺がオフェンスの時は決まる。
赤司「緑間との1on1は、新鮮ですね。」
A「そうだね。あまりやらないし。それは征十郎もだと思うけど。」
赤司「お手柔らかにお願いします。」
A「こちらこそ。」
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作者名:雪 | 作成日時:2020年3月21日 2時