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あの日から、課長は一切私に近寄ってこなくなった。
元々違う課の為、話す機会はほぼない。
しかしそれ以上に、課長は社内で私を見るとすっと避けていくのだ。


吉沢さんが何か言ってくれたのかな、と思いつつ。
私の平穏な生活が壊されないでよかった、と内心ほっとしていた。



はずだったのに。



「Aさん、お疲れ様です」



代わりに吉沢さんが話しかけてくるようになった。
社内で見かければ必ず近寄ってきて挨拶してくるし、お昼の時間帯ならランチに誘ってくる。
帰るタイミングで見つかれば、お食事のお誘い。


助けてもらったお礼はしたけれど、今も課長が私に関わってこないのは間違いなく彼のお陰。
だから邪険にする事も出来なくて、時間があるときはお誘いを受けるようにした。
勿論毎回ではないけど。



でもそのせいか



『営業の吉沢亮と秘書課のAAは付き合っている』



こんな噂が流れるのに時間はかからなかった。



「Aさんって、吉沢君と付き合ってるんですか?」



休憩時間、後輩のえみちゃんの突然の言葉に、飲みかけのコーヒーを噴き出しそうになる。
いきなりなんだ!?


でもそこは平然を装って



「いいえ。どうして?」



と答えた。



「最近仲良いんですよね。よく一緒にいるところ見かけるって噂で」


「噂でしょう? 何もないわよ」


「そうなんですか……でもよかった!」


「何が?」


「吉沢君に彼女が出来たらショックですもん!」



後ろで聞き耳を立てていたんだろう、他の女の子達もほっとした様に肩を撫でおろしている。
吉沢さんって、そんなに人気があるのね。



でも本人に確認するところまで噂が大きくなっているのは、どう考えてもよろしくない。
付き合ってるって言葉が独り歩きしているだけで、私達連絡先も知らないんだよ?
そろそろどうにかしないといけないのかな。

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設定タグ:吉沢亮 , 恋愛   
作品ジャンル:タレント
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リオ(プロフ) - ねのさん» ねのさん、コメントありがとうございます。吉沢Sideも公開できるように頑張ります。 (2018年10月21日 19時) (レス) id: 17091ee08c (このIDを非表示/違反報告)
ねの(プロフ) - 完結おめでとうございます!ぜひ、別side編も読んでみたいです (2018年10月21日 1時) (レス) id: 9139ef9cf8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオ | 作成日時:2018年10月14日 15時

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