先輩は教祖らしい 壱 【童磨】

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「あらあら、どうしちゃったの？」



消毒の匂いが鼻に染みる保健室


珠世先生が物珍しそうに笑いながら聞いてくる



『今日はなんとなく…』



そう、なんとなくだよ


特別何かあるわけではない




「そう？最近はどう？」



私が話を濁らせるもんだから、珠世先生もそれ以上は深く探ってこない


けど代わりに、“ どう ” なんて聞いてくる


私と珠世先生、あとは善逸しか知らないそれ


先生は私の答えをそっと待つようにして、真っ白い包帯をくるくると巻く



『あんまり…最近は、会わないから』

「そうなのね…もしまた何かあったら、私でも、善逸くんでもいいからちゃんと言うのよ？」

『うん、わかってるよ先生』



私、大丈夫だから


自分のことくらい、ちゃんとよくわかるよ


私の何度目かわからないその “ 大丈夫 ” に、珠世先生は無理に笑う


ごめんなさい、先生


心の中で謝るのと同時に、トントンと扉がノックされる音がする




「どうぞ」

「A！」



扉を開けて入ってきたのはカナヲだった


私が教室にいないから心配したのかな



「A、もう授業が始まるよ。今日は出れそう？」

『うん、ごめん、行くよ』



カバンを肩にかけて、カナヲの隣に行く



「じゃあ頑張ってね」

『うん、ありがとう先生』



珠世先生にお礼をして、保健室を出る


と同時にブレザーのポケットから伝わる振動


スマホを取り出して確認してみる


善逸からだった




" なんでさっき童磨先輩と話してたの "




知らないわよ


私は話したくて話してたわけじゃない


複雑で落ち着かない心を誤魔化すように、心の中で悪態をつく


既読もつけず、私はカナヲと共に教室に向かった




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このお話の善逸は


みんなの前 → 意識あるときの善逸

夢主の前 → 意識飛んじゃった時の善逸



みたいな感じですかね(？)


夢主ちゃんの前では「禰豆子ちゃんは俺が守る」みたいなキャラしてます。


ここからもう分かりますよね！！！


今回のお話は善逸くんが重要なキャラですよみなさん！！


きゃー！！どうなってくんだろう！？！？(未来を知ってる作者のゲスボイス)

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