11話 ページ13
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監督生に案内されて入った寮は、無機質であり豪華だった。
冷たい雰囲気が漂い、黒いソファはたった２つしかない。
なんともスリザリンらしい談話室である。
「…ゲッ、まさかお前と一緒の部屋か……？校長はイカれてるな。この僕と君を同じにするとは」
「ルームメイトってだけさ、マルフォイ。話したくなければ話しかけなければいいし、僕が嫌なら校長に直談判でもなんでもすればいい。マルフォイ家の君なら、融通が効くだろう」
少し、いやかなり尖った言い方をしたAにびっくりする。
絶対零度とも言える冷たい眼差しに、マルフォイは動けなくなった。
光を含まないその瞳に、自分が写っているのかすらわからない。
しかし、大人っぽく品があり、入学初日から"王子様"というあだ名がついた彼が年相応の反抗的な姿を見せた。
「ハッ、王子様は歓迎の拍手されなくてご機嫌ななめですか？」
「………すまない。生意気なことを言ってしまった」
しかしその姿も一瞬で、すぐにあの時と同じ微笑みを見せた。
何もかも包み込むような優しい笑顔、顔に熱が集まるのがわかったときのあの感覚────
「(ムカつく……心底ムカつく、君のその顔)」
「僕はもう寝るよ。おやすみ、マルフォイ」
そう言って、すぐに心を閉ざしたセルウィンにどうしようもない怒りを覚えた。
次の日、最初の授業は魔法薬学だった。
Aは早朝に目を覚まし、ベッドの上で教科書を広げてみる。
「(なるほど……興味深い教科だ。少しでも間違えれば毒薬になり身を滅ぼす、か──)」
「おい」
「(へぇ…眠り薬って意外と簡単に作れるんだな)」
「おい…」
「(生ける屍の水薬って……凄いな)」
「〜〜〜セルウィン!!」
「っはい!!!」
声を荒げたマルフォイに肩が跳ねる。
見てみると、仁王立ちしたマルフォイが僕を見下ろしていた。
僕なんかしたか…？
「そのままベッドの上に居座るつもりか？朝食にも出ないとは随分と余裕があるみたいだな」
「えっ…朝食終わったのかい？」
「フンッ、もう少しで魔法薬学の授業だ。落ちこぼれはせめて遅刻などせずに、真面目に受けるべきだ」
そこまで言うと、彼は踵を返してしまった。
…わざわざ、伝えにきてくれたのか？僕がずっと此処にいることを察して、彼はわざわざ────
「ふはっ、優しいな」
心がじんわりと温まった。
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すしを(プロフ) - 作者様受験合格おめでとうございます！ (2月7日 4時) (
レス) @page23 id: 83df5084ef (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - くせらやさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💖☺️ (2月4日 21時) (レス) id: f769238e4f (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - ベルモットさん» 文章の色気なんて…っ😭その言葉が浮かぶ貴方様の語彙力が素晴らしすぎます😭✨最高の褒め言葉ありがとうございます！！まだまだ未熟ですがこれからもっともっと頑張りたいです！コメントありがとうございます！！ (8月7日 17時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - たきききさん» ほんっっっとに長い間放置してしまいごめんなさい🙏🙏🙏お待たせしましたお待たせしすぎました！！！これからも続きが気になるような作品にできるよう頑張ります！！コメントありがとうございます！！！ (8月7日 17時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
くせらや(プロフ) - せらぴーさん» うわあああありがとうございます😭🙏尊敬だなんて恐れ多いですがとてもとっても嬉しいです！！！更新が滞ってしまい大変申し訳ございません…！まじでめちゃくちゃモチベ爆上がりです😭✨ありがとうございます！ (8月7日 16時) (レス) id: 7fb7a1a4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くせらや | 作成日時：2023年3月3日 17時
