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家族構成 ページ22

藤田さんはそう言うと、私の隣の椅子に手をかけ、座った。



「ううん、全然大丈夫。あ、携帯持ってきたの。勝手に家に持ち帰ってごめんね。でもいじってないから。」



私はこちらに体ごと向けている藤田さんに携帯電話を手渡した。



「ありがとう!失くして困ってたんだ。友達からの連絡、多分すごい溜まってると思うし。」



え…二日間だけでそんなに連絡って溜まるものなの?



思わず疑問をそのまま口にすると、藤田さんは唖然として一瞬ぽかんとし、それからやがて爆発的に笑い出した。



どうしたんだろ。



首を傾げていると、藤田さんがまだ収まらない笑いをこらえながらこちらを見る。




「そうだよ。連絡っていっても、意味のある内容が来ることなんてほとんどなくて、ほぼ雑談なんだ。あなたの学校は違うの?えっと、」



そこまで言うと藤田さんが急に黙ってしまった。




あっ、私まだ名前言ってない!



焦ってガバッと立ち上がり、思わず身を乗り出す。



「私、浜田高校附属中学に通う立花彩です。名乗らなくてごめんなさい。怪しいものでは決してないので!」



私の迫力に圧迫された藤田さんがまた突発的に笑い出した。




この子…笑い上戸なんだな。



そう思うと、なんだか私も自分が間抜けに思えてきて、笑みがこぼれた。



ほとんど話したことはないんだけれど、でもなんだか昔からの友達のような気がしてきて、肩の力が一気に抜けた感じ。



よし、これならいけそう!




意気込んで、私は任務に取り掛かる。



「藤田さんって面白いんだね。私の妹も、よく急に笑いだすんだ。」



そう言うと、藤田さんがこちらに目を向けた。




「妹さんがいるの?」




よしっ、来た!




私はガッツポーズをしたいのを堪えながら頷く。




「へえ、良いなあ。私、一人っ子なんだ。兄弟が欲しい。」




ため息交じりの声を聞きつつ、私の脳はフル回転っ!




この後、どうやってご両親や三重の話に持って行こう…




突然三重に旅行に行った話なんてしても、不自然だもの。



頭を悩ませていると、藤田さんの携帯が鳴った。




「ちょっとごめんね。」



そう言い残して藤田さんは携帯を手に取り、カフェテリアの端まで移動するとこちらに背中を向けて電話に出た。




ああ!




疲れが一気に押し寄せて来て、私は机に突っ伏した。



意識してなかったけど、もうクタクタだあ…

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優月 - ももさん» ふと作品のことを思い出して3年ぶりに覗きに来ました。更新待っていただけるのは本当に嬉しいのですが、パスワードを忘れてしまって更新ができない状態です。申し訳ありません。パスワードを思い出して、もしまた時間を作ることができたら更新させて頂きます (2020年9月14日 22時) (レス) id: bf40ec70d3 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 更新楽しみにしています。 (2020年5月24日 8時) (レス) id: b61f3370af (このIDを非表示/違反報告)
優月 - りりさん» ありがとうございます!これから更新頑張りますね(^^) (2018年1月12日 22時) (レス) id: 3a77fdc37e (このIDを非表示/違反報告)
りり - 面白かったです!更新楽しみにしています。 (2018年1月11日 16時) (レス) id: 276ed20b22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*優月* | 作成日時:2017年12月15日 21時

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