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ロビーを出ると、後ろから声をかけられた。
「あのさ、あんまし俺が首突っ込まないほうがいいと思うんだけど」
若武・・・
あなたまだそこにいたのね
っていうことは今の話聞いていた！？
「バリバリ聞いてたぜ」
最悪…
「俺が1つ言えることは、美門のことは上杉や黒木に任せとけってことかな」
はぁ
そう言いながら去っていった。
なんて調子のいい奴
やっぱり、謝りに行こう。
ロビーに戻ると翼はまだ泣いていた。
私は深呼吸をして翼に近づいた。
そして、優しく翼の背中をさすってあげた。
ごめんね
ただ4文字の言葉がのどに突っかかって言えない。
こんなに泣いて悲しんでいる翼の前でこそ思ってしまう自分がいる。
私は何回も謝っているよね
いけない。こんなこと思ってもダメ！
そんなこと思う自分がいるということはまだ私が反省していない証拠だ。
そう分かった瞬間思わず後ろに後ずさりしてしまった。
どうしよう
これじゃ、 もう何もわかんないよ
言葉にはできない。
なぜって私の心は何かを思うだけで
相 手 を傷つけるから
だけど、私の口は勝手に開いた。
「ごめんね」
言えた。言えた。言っちゃた。
翼は私の顔を見た。
その目はまるで怒っているようにも見えた。
私どう思われてるんだろか？
「それは俺に対しての謝り？それなら、謝んなくていいから。」
翼は突然声を荒げた。
つまり、怒っているのだ。
感情なしに謝った私に。
そして、私のおかしくなった心に。
「もう、本当にやめて。謝んなよ。毎回謝られるたびに思っていた。謝んなよ」
私は大号泣。
涙が止まらなかった。
翼はそんな私をずっと見守っていた。
私の背中をさすってくれた。
「ごめん。俺言い過ぎた。」
耳元で聞こえた翼の声は責任感を持った声だった。
私はその時人を傷つけることのない心を手にできた気がした。
そして、本心で「ごめんね」ということができた。
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赤色リトマス紙 - ありがと (2021年3月28日 17時) (
レス) id: 15040b8572 (このIDを非表示/違反報告)
青色リトマス紙 - 小説用メモをご覧ください。赤色リトマス紙 (2021年3月27日 10時) (レス) id: 1e603ecb86 (このIDを非表示/違反報告)
莉紗 - 冬馬さん» コメントありがとうございます。本当にうれしいです。これからも頑張ります。 (2021年2月13日 13時) (レス) id: 8192333466 (このIDを非表示/違反報告)
冬馬 - 恋愛的な意味でもミステリアスな意味でもドキドキが止まらないです！！更新待ってます！！ (2021年2月13日 13時) (レス) id: 8f09db79aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リトマスズ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/kznituite/
作成日時：2021年2月4日 16時
