黄金の雨 ページ7
練習が終わり上杉たちも帰ってきた
まぁ美門が告白されたり色々あったけど塾の時間なのでみんなで自転車に乗る
若「裏道で行こうぜ。その方が速い」
若武がそう言ったので若武みんなついていく
でも若武が通る道って...獣道って感じ
こんなところ通ってんの？
ようやく舗装された道につき二人づつ並んで
走る
私は前から三番目で隣には伊吹
まぁ、他愛もない話をしながら走る
急に先頭を走っていた若武が声を上げ
急ブレーキをかける
そのまま車道に転がり出た
その後ろにいた上杉と美門は咄嗟に自転車を横倒しにしながら飛び降りる
私は飛び降りた上杉を轢きそうだったので前輪をグッと上げて自転車を宙に浮かせて上杉を飛び越える
伊吹はハンドルを横に切ってなんとか美門を避ける
自転車を降りて一息ついてると私以外の全員が私を見ている
樹「何？」
若「お前今の自転車捌き...」
上「なんであんなことできんだ？」
美「俺にも教えてよ」
黒「どこで覚えたの？」
彩「凄い！」
神「さすが伊織じゃん！」
なぜか伊吹は嬉しそう
樹「どうも」
別に教えてもらったわけじゃないけど
練習とかもしてないし
...てか、なんで止まったの？若武
上杉がズボンをはらって立ち上がる
上「突然止まんじゃねーよ」
若武は呆然としながら両手を差し出す
若「今、これ...空から頭に落ちてきた」
差し出した手が掴んでいたものは1万円札だった
マジで落ちてきたの？
まぁ嘘の音はしないし...本当なんだろうけど
空をみるとまだ1万円札が舞ってきていた
ほんとじゃん
その中の一枚を掴んで太陽に透かして見る
本物だ
美「もしかして、玩具の札とか？」
樹「いや本物」
若「ホログラムを見てみろよ」
お札はどんどん落ちてきて足元に溜まる
上「どうすんだ俺たち...」
上杉が呟く
若「とにかく拾え！！」
お札は色々な場所に落ちていた
美「これ、全部で1億くらいあるでしょ」
美門の言葉に黒木が首を振る
黒「1億じゃきかないだろ。もっとあるよ」
だろうな
んー、どんくらいあるかな
樹「1億1千万とかかな」
神「そんくらいありそう」
みんなで現金を黒木が持ってきてくれた
キャリーバッグにつめる
キャリーバッグに収まった大金を見下ろして上杉がいう
上「これ全部、新札だよな」
ま、そうでしょ
だって折り曲げた後もないし汚れもないから
誰でもわかんだろ
美「ちょっと見せて」
美門が手を伸ばし新札を見る
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作者名：みるくストロベリー | 作成日時：2020年8月5日 16時
