守りたくて (ページ23)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:1,321 hit

アーヤの思いページ23

彩「私がkzに求めていたのは、事件を追いなが
　ら皆と繋がって、自分にとっての新しい
　世界を創っていくことだった。それがすご
　く楽しかったし、皆と関わっていれば人間
　として成長していけると思っていたから。
　さっきみたいに、一緒の学校だからくっつ
　くとか女が1人だからリーダーのものだとか
　そんな男女のレベルでの浮ついたことしか
　皆が考えていないんだったら」

そこで一旦切れた

精一杯の音が聞こえる

彩「それは私の望んでいるkzじゃない。だった
　ら、やめるから」

話終わっても誰も口を開かない

無論私は開くつもりもない

立花さんからは色々な悩みの音が聞こえる

「まいったね」

口を開いたのは黒木だった

黒「ほとんど最終通告じゃないか。俺たちは、
　アーヤを失いたくなかったら、彼女の言い
　分を入れるしかない所に追い込まれてるっ
　てわけだ」

若武が未練がましい目で立花さんを見る

若「だけど俺たち、悪気じゃなかったんだぜ。
　アーヤの人格を無視したわけでもないし」

上杉が横目でチラッと若武を睨んだ

上「若武は、自分の感情ぶちまけすぎだろ」

若武は片手でクセのない髪をクシャクシャッとかき回す

若「アーヤのこと、俺のもの扱いしたのは確か
　に悪かったよ。じゃあさ、俺のものにした
　いと希望している」

これならいいんじゃね

でも立花さんは首を横に振った

彩「そういうことを考えてるってこと自体が、
　嫌なの。仲間として見て、性別を超えた1人
　の人間として扱ってほしいと思ってる」

神「でもさぁ、恋愛感情って、大人になる上で
　大切なことでしょ。それを全否定するのは
　良くないんじゃない？」

立花さんはうつむく

そうだと思ってるんだな

樹「そういうことじゃなくて、女だから、女は
　とか、そういう女で一括りにすんなってこ
　とでしょ。お前らだって男なんだからって
　言われたらイラつかない？1人1人の個性が
　あるんだから女はこうとかマニュアル通り
　のこと言うなってことだよ」

あ、まって、やったわ

気付いたら声に出してた...

樹「えっとこういうことだよね、立花さん」

彩「そ、そう！そういうことです」

若武が納得していない様子なため黒木が苦笑しながら喋る

黒「若武先生、要するにこれは2択なんだ。kz
　からアーヤを失うか、失わないか。どっち
　かを選ぶしかないって問題だよ。俺の答え
　はもう出てる」