カズの隣で…｡【extra edition】.*:°◇Two unrequited love｡.+:°◆ (ページ18)

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思い出して…

「…///」

いやいや、

何思い出してるの私…

思い出すとこ間違ってる！

首を横に思いっ切り振って

頭に浮かんでくる光景を振り払う

ナナミ「…何してんの？」

「ううんっ！なんでもない！」

赤く染まった顔を何とかして隠そうと下を向いたけど

上から感じるじと…っとした視線には

馬鹿ねって嘲笑されてる気がした

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「…はぁ」

何度も「明日のことをぬかりなく私に報告するように」って釘を刺されながらも

なんとかナナミちゃんとのお出かけを終えて家につくと

思いも寄らなかった心配事が増えたせいか無意識に溜息が出た

『子供のデートと大人のデートの違いなんてするかしないかしかないじゃない』

…そう、なの？

恋愛初心者の私が自分に問いかけたって正しい答えなんて返ってくるはずなくて

そうじゃないよねって思い込みたい切実な願いだけが

宙ぶらりんのまま頭の中をグルグル回る

ナナミちゃんは自分の恋愛事をあんまり話したがらないけど

過去に何人かの人と付き合ってたっていうのは一度聞いたから知ってる

今はどうであれ、私より経験値が高いってことは確実だから余計にナナミちゃんの言葉を否定出来ない自分もいて…

あぁもう誰か「そんな心配全くいらない」ってもやもやを完全に吹き飛ばしてくれないかな…なんて

居もしない誰かに救いを求める始末だった

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お風呂から上がって髪を乾かしてる時にピコンと鳴った携帯

「ん？」

ドライヤーを一旦止めて枕元の携帯に手を伸ばすと、光る画面にはカズからのLINEのメッセージを知らせる通知が出てて

"明日、浮かれ過ぎて寝坊すんなよ"

「…ふふ」

意地悪そうな顔をした顔文字がいつものいたずらっぽいカズの表情とそっくりだったから

思わず声に出して笑ってしまった

寝坊って多分高校生の時私がデートを楽しみにし過ぎて遅刻しちゃった時のことを言ってるんだろうけど

もうそんな子供っぽいことしないもんってびっくりマークを沢山つけて返信したら

"ホントかよ(笑)"ってちっとも信じてない様子で笑われた

ほら、やっぱりカズもいつも通りだしデートってことに関して特別意識してる感じもない

進む速度なんて人それぞれだよねって

「夕立にご注意を」って書かれた明日の天気予報を見ながら傘持ってかなきゃなんて呑気に考えていた私は

もう既に浮かれ過ぎてたのかもしれない

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