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私は家の塀に触れたけど、何も起きない。
「入らないの?」
「入れるんだけど、このままだとみんなが入れないから。ちょっと待ってて」
私は門を開けて、内側にある小さな箱のようなものにある鍵穴を探した。
あった!
私は鍵を出して、鍵を入れた。
回らない…
「どうしよう!鍵が回らないから仕掛け解除できない!」
「錆びてるの?」
「そうかも…どうしよう…」
これを壊せればいいんだけど…
そうだ!
「下がってて。破片刺さると嫌でしょ?」
「何する気だ?」
「これ壊すの」
確かめちゃくちゃ硬い金属製のはず。
直接攻撃ならいけるかな?
私は鍵を抜いて、右足を後ろに引き、左足で跳んで右足を引いた勢いのまま回転し、箱にかかと落としを食らわせた。
蓋が壊れて開いたから、中に直接鍵を入れて回した。
「入っていいよ!」
「ワイルドだね…だけど可愛い!」
「すげぇ壊れようだな…」
「なんという威力だ…」
「早く!こっちこっち!」
私はとりあえずみんなを中に案内した。
最後に来たのは何ヶ月か前だけど、庭はまだそこまで荒れてないみたいで良かった。
私は屋敷の扉を開けて、中に入った。
なんか久しぶりだなぁ…
「お邪魔しまーす…え?ここ玄関?」
「うん。玄関ホールだよ?この建物の大きさにしては小さめではあるけど、豪華でしょ?私そういうの興味ないけどね」
「それにしてもすごいな…この建物と土地の価値はいくらくらいなんだ?」
「んー、わかんない。でもものすっごい額だと思うよ。調査兵団の予算がどれくらいなのかは知らないけど、少なくとも倍はあると思う」
「いや、これなら10倍はあるんじゃねぇか?中身も含めたらすげぇだろうな」
「いらないんだけどね。あ、調査兵団の支援に当てればいいのか!そうじゃん!来て!」
私は大きい金庫の方に向かった。
私は鍵を開けて、扉を開け、また鍵を開け、扉を開けっていうのを10回くらい繰り返した。
「あれ、なんで入ってこないの?」
「だって、Aちゃんの家の金庫でしょ?」
「大丈夫。来て」
私たちは金庫の中に入った。
暗くてよく見えないけど多分これは壁?
「おいA、お前何にもたれかかってんだ?」
「壁じゃないの?」
「それは札束のようだ。あまり力をかけると倒れるかもしれない」
「え?あ、ほんとだ。これ全部あげるよ。パパのお金使いたくないし、いらないもん」
私は札束を叩いた。
…あ、まずい。
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作者名:りんご | 作成日時:2018年8月18日 16時