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下駄箱を目指していると、奇跡的にAが目に止まって必死に声をかけた。
「おっ、A!丁度良かった。部活無くなってさぁ、帰りラーメン行かね?来々軒!」
必死さを隠そうと、いつも通りを装って言った俺に、Aは微妙な表情を浮かべた。
さっき俺がりのちゃんの誘いを断った時、きっとこんな顔してたんだろうなぁ、みたいな顔。
「…ちょっと用事あるから」
「用事?…なんかあんの?」
隣に立ちすくんでいるAの友達を見た。たしか…さやちゃんって言ったっけ。
え?あ!えーと!って、さやちゃんもあたふたしてる。
「ほ、ほら!あれ!明日のアレっ」
Aが不自然にさやちゃんに振って、さやちゃんが大袈裟にリアクション。
終いには、Aが言った。
「さようなら、玉森君!」
たまもり、くん…。
ん、だよそれ。
って思ってる間に、ささっと行ってしまった。
「あ、おい!A!!」
こりゃ、なんかあるな。全体的におかしいぞ。不自然だ。
そう思ったら、足が自然と二人を追い掛ける。大股で歩いたら、すぐに追い付いた。
Aもさやちゃんも、俺の存在に気が付いてはいない。ぴったりと後ろにつくと、聞き耳を立てる。
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作者名:七子 | 作成日時:2017年12月17日 12時