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16【12/22 更新】 ページ16

「みつのこと…忘れた?」




「もちろんみっくんは憶えてるけど、泣いたのは憶えてない」




「わんわん泣いてさー。みっくんみっくぅーんつって!」




こっちがひくくらい、号泣でさ。

あぁ、こんなにみつのこと好きだったんだなぁ…ってセンチメンタルになった小三の俺をどーしてくれんだ。




「みっくん…元気かなぁ……」




「元気だよ。……っと、あー…元気なんじゃない?」




Aが余りにも遠い目をして言うもんだから、思わずポロリと口から溢れた。

あぁ、やべぇ。




「元気だよって、言わなかった?」




「え?そんなん言った?」




Aはこーゆーの、目ざとい。

実は半年くらい前、偶然みつと再会した。
地元からちょい離れたイオンで、部活帰りに友達とブラブラしてたら声をかけられた。

最初はびっくりしたけど、話してくうちに昔に戻ったみたいな感覚になって、気が付けば家から帰ってこいって電話がくるくらい喋ってた。




「元気なの?みっくん」





だけど、Aにはみつのことはまだ話したくなかった。ぜってー会いたいって言うに決まってるから。
…二人でコソコソ会われたりすんの、ヤダし。




「元気なんじゃないかなぁ…みつのことだもん」




「……連絡取ってんの?」



「取ってない」




目を見られると嘘がバレる気がしたから、逸らしながら言った。
だけど、Aには通用しない。

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作者名:七子 | 作成日時:2017年12月17日 12時

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