Let's think ページ42
ふふんと満足そうに頬を緩めたポオ君曰く、乱歩さんの貴重な呆れ顔を見れたから黒字なのだそうだ。
そりゃ翌日に払ったことを忘れてしまうぐらいなら黒字だろうけど、何だろう、現実が格差社会だっていうのをまざまざと見せつけられた気分だ。
「さて、ならば早々に受取を済まさねば。引渡人は目印に紅色の封筒を
『紅色の封筒なら、ほらそこ』
ポオ君が人を探そうとしていたのに対して、私の方は紅色の封筒が一番の先入観として持っていたからすぐに見つかった。窓に立てかけるようにして
いつの間に、と驚くポオ君と乱歩さんの間をすり抜けて、少し厚みのある封筒を取った。先に中身を確認しちゃえ、と思ったけど、乱歩さんが「ん？」と疑問の声を上げたので中断される。視線の先を辿って、封筒が置いてあった処に目がいった。
さっきは封筒が立てかけられていたせいで見えなかったけれど、窓に直接ペンキのようなもので上を指す矢印が書かれている。
「上？」
私達は揃って上を見上げた。
『────』
次の瞬間、人が��降って来た��。
本当に刹那の間だけ、その顔が見える。さっきポオ君が見ていた��隠滅屋��──その顔だった。無表情の中、何処を向いているとも知れぬ目が合った気がした。
本当に、何の、何の身動きもできずに、それが落ちていく。
──硬いもの同士が激突したのと、水の入った風船が同時に割れたような、一度耳に這入ったら絶対に忘れない音が響く。一拍置いて、人々の悲鳴が階下から聞こえて来た。
今、いま、落ち──人が、落ちた。え？ 何、なんだ、今のは隠滅屋だったろ。え、隠滅屋が死んだ──落ち、た？ それとも、��落とされた��？
『ひっ、ら、乱歩さ』
恐怖での舌が上手く回らない中、すぐ隣にいた彼の名を呼ぶ。ぎゅ、と外套の裾を握る私の横で、乱歩さんが唇を横に引いた。糸目が薄く開かれて、翠色の瞳が見える。
笑っているとは云えないけれど、まるでとても難しい難関の問題に挑戦しているみたいな、そんな顔。
「……参ったな。その
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白夜の世界(プロフ) - 織田作さんです。(即答) (2020年9月9日 20時) (
レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
もーりーふぁんたじー - 白夜の世界さん» またアニメ見たいです……白夜の世界さんの推しは誰ですか？私は……全員ですね！ (2020年9月9日 18時) (レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - もーりーふぁんたじーさん» 一気読みすげえ！！最初と最後の文章力の差が激し過ぎますが、えっ読んでくれてありがとう御座います……最近あんまり人気がないようで悲しいです文スト……アニメ再放送でも何でもいいからやってくれって願ってます……。 (2020年9月9日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
もーりーふぁんたじー - 一気読みしちゃいました！応援してます！ (2020年9月9日 17時) (レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - 霧雨さん» コメントありがとう御座います〜〜！！三日毎更新と少し遅いものではありますが頑張っていきたいです……！だけどこの先どうすればいいのか絶賛悩み中です(笑)。 (2020年8月30日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白夜の世界
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時：2020年5月1日 17時
