【あんスタ】夢ノ咲の天才作詞家【男主】 (ページ6)

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4話ページ6

「あはは。せっかくコーガくんが
作曲してくれてるのに
そんな事頼んじゃっていいの？

別に仕事としてなら僕は構わないけど」

Aは苦笑いで、
紙の束をカバンに押し込んだ。

「仕事として……ユニットはどうしたんじゃ？」

零は眉尻を下げ、心配そうにAに訊ねた。

「前のユニットは潰したこと知ってるでしょ？

Dropsを立ち上げたのも
零ちゃんの協力があってだし。
けど今も活動休止中だよ。
精神が壊された瞬間にDropsは休止したんだ。

まー、リハビリもだいぶ積んだし、
そろそろライブもやりたいけど」

「それなら丁度いいかもしれぬな。
放課後軽音部室に来ておくれ」

「はーい。二回も言われちゃ行くしかないね？じゃ、これから部室いってきまーす」

零から鍵をもらったAは
更に奥へと進んだ。

一番奥のあき部屋、そこが僕の部室。

鍵を開け、少し重さのある扉を開けると
木の匂いがふわっと鼻にかかる。

粘土の匂いや絵の具の匂い。

何もかもが半年前のままで
Aは安心をした。

良かった、何も壊されてないや。

そっとロッキングチェアに座った
人形の髪に触れた。

その人形はAにそっくりである。

いや、昔の彼にそっくりだった。

「やっぱり、この頃が良かったのかな……」