380話 ページ34
秋晴れの6時間目。
運動会の競技出場者を決めるため、50メートル走のタイム測定をしている。
面倒なのは嫌だから適当に走るつもりではあるが、中学の運動会に少し感動している。
精神年齢30半ばから後半の時に、小学生に混じってダンスは中々キツいものがあった…。
それに関係するプライドは早々に捨てたとはいえ、何も感じないわけではない。
「はい、次の2人、位置について」
首から笛を提げた教師に言われ、白い線の引いてあるスタートラインまで進む。
中学になると、クラウチングスタートになる。
笛の音ともに走り出す。
ここまで走ってきた子たちのタイムから見て…。
その後発表された順位では、見事に真ん中。
これで競技に出る必要はなくなった。
家に帰ってスマホを開くと、若武くんから一通のメール。
[おまえら、休み時間にカフェテリアに来い!反省会をするぞ。せっかくフランスに行って事件を解決したのに、新聞やテレビどころかリサーチ料も取れなかったのは、由々しき事態だ。このまま意味がないんじゃ、解散も考える。絶対来るんだ、リーダー命令!]
これはなかなかお冠ね。
とにかく行ってみるしかないか。
休み時間に最上階のカフェテリアへ行くと、すみの方のテーブルに小塚くんと上杉がいた。
『お疲れ様』
「お疲れ」
軽く挨拶をして座ると、黒木くん若武くんも来た。
するととたんに、周りからの視線が集まる。
「KZにマネージャーにシャリの小塚」
「何の集まりだ?」
「あの子、高等部メンバーに勝ったんでしょ」
「それより、KZメンバーと付き合ってるって本当かな」
あらら、いつの間にそんなウワサが。
そして何の集まりか、と言われてるのが若武くんの地雷になってるんでしょうね。
黒木くんが入り口に向かって、片手を上げた。
ふり向くと立花さんが来ていた。
「遅くなってごめん」
立花さんがそう言っても、若武くんは不機嫌なまま。
「そろったな、諸君」
そう言って若武くんは立ちあがった。
「今日は、反省会だ。この間のフランスで、オレたちは大活躍した。それなのに日本はもちろん現地の新聞にもテレビにも出られなかったし、リサーチ料も取りそこねた。もちろん認められもしなかった。これについて、どう思ってるのか、順番に述べよ」
ドカッといすに腰をおろし、腕を組んで、背もたれによりかかると、若武くんは、私たちをジロッとにらみまわした。
まるで、おまえたちに責任があると言わんばかりだ。
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mio - 返信ありがとうございます!あまり無理をしないでガンバってください!! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2668335830 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - mioさん» コメントありがとうございます!更新はもうしばしお待ちください。お話は出来てるのですが、打つのが中々…。それでも、皆さんに少しでも早くお届けするため、がんばっております。これからもよろしくお願いします! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
mio - 更新頑張ってください!応援しています!! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 2668335830 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 忍大好きマンNさん» コメントありがとうございます!皆様の応援を糧に、精一杯がんばっていきます。これからも読んでいってください。 (2020年3月11日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ももりんごさん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ありません。そこまで言っていただき、本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね♪ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年2月21日 13時