375話 ページ29
「それは、あなたが、法律の番人だからです」
若武くんたちは、相当びっくりしたらしく、一気に動きを止めた。
「あなたには、法律に反することはできない。
だからミシアも殺.さなかったし、桜田たちも助けた。
この国の治安組織図を見ました。
僕の予想では、あなたは麻.薬を取りあっかっている司法警察局の中の、麻.薬対策班の刑事です。
あなたは、L.S.D.を製造販売しているミシアたちを追っていた。
追われたミシアたちは、あなたに見つからずに製造販売ができるこの土地に逃げこんだんです。
ここは私有地で、あなた方には証拠がなく、捜査ができなかった。
ところがラングが列車から落ちるという事件が起こった。
あなたは、これを調べ、不審な点を発見した。
それは、僕たちも見つけました。
あの連結部からラングが落ちるはずはないという物理的な証拠です。
あなたは、この事件を利用してミシアを逮捕し、自白させ、館を捜索して麻.薬の製造販売の証拠を見つけようとした。
かなり強引な捜査になるので、この街の警察、つまり都市警察との摩擦をさけようとして内緒で行動したんです。
だがナルボンヌ刑事が介入してきたので、やむなく事情を話して手を引かせた。
そうでしょう?」
本当に流石としか言いようがないが、1点だけ…。
【なるほど】
ラングは、愉快そうな声で言った。
【君は、なかなか頭がいい。
その才能に敬意を表して、本当のことをお話ししよう。
確かにそのとおりだ。
私はもう3年間も、連中を追ってきた。
今はミシアと名のっているあの人物、時には女に化け、時には男になるあいつと、その仲間をね。
違法すれすれの手まで使ったのは、とにかくこのチャンスをつかんでつかまえたかったからだ。
ここを逃せば、またどこかに潜伏される。被害が大きくなるばかりだからね。
君の炯眼に敬服して、話したんだ。
それほど切れる頭を持ってる君なら、当然、ここは私に附協力すべきだと考えてくれるだろうね】
そう言われて、黒木くんは、素直にうなずいた。
「もちろんです。僕は、正義を愛する青少年ですから」
ラングは、わずかに鼻を鳴らした。
【それはいいことだ。私も正義を愛しているよ。そこに薊の少女はいるのかな】
『いるわ。何か用?文句は受け付けないわよ』
【少しだが一緒に捜査をして思ったのだが、[薊の少女]というのは、君には少し似合わないな】
『…あら、じゃああなたから見て、私は何なのかしら』
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mio - 返信ありがとうございます!あまり無理をしないでガンバってください!! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2668335830 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - mioさん» コメントありがとうございます!更新はもうしばしお待ちください。お話は出来てるのですが、打つのが中々…。それでも、皆さんに少しでも早くお届けするため、がんばっております。これからもよろしくお願いします! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
mio - 更新頑張ってください!応援しています!! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 2668335830 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 忍大好きマンNさん» コメントありがとうございます!皆様の応援を糧に、精一杯がんばっていきます。これからも読んでいってください。 (2020年3月11日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ももりんごさん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ありません。そこまで言っていただき、本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね♪ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年2月21日 13時