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その5 ページ49

「Aの香りに包まれていたい気分なんだ」

『じゃあ先に行っててちょうだい。私は三船さんに電話してから行くわ』

貴和は少し苦い顔をしてから、リビングを出ていった。

三船さんに電話をすると、彼も今日はお休みだったらしい。

何をしていたのか聞かれたから、今日のことを話すと一言。

【おまえら、いつ結婚したんだ?】

そう言われればたしかに、今日の過ごし方って夫婦みたいよね。

私はご機嫌のまま部屋に入る。

「おかえり。なんか機嫌いいね」

『そうね。幸せって、こういうことなんだって思ったのよ』

不思議そうな顔をしている貴和の隣に潜り込む。

『ね、腕貸してちょうだい』

「いいよ、今夜はお互い甘えただ」

同じシャンプーの香りに混じって、私と少し違う貴和の香り。

大好きな香りに包まれて、ゆっくりと穏やかに意識が遠のいていく。

この幸せは、一体いつまで続くのかしら。

願うならば、永遠に…。

※※※

Aから小さな寝息が聞こえてきた。

オレの大好きな灰色の瞳は、今は真っ白なまぶたの下だ。

Aがこうして気を抜くのは、家族以外ではオレにだけ。

他のヤツなら、寝ているAに近づこうとしただけで飛び起きられるだろう。

オレの腕の中が、Aの安心できる場所だという優越感。

それを感じながら、オレの意識も遠退いていった。

だからオレは知らない。

抱き合って眠ったために、夜中にオレが暑くて寝返りを打ってしばらくして、Aが目を覚ましたことを。

『貴和、ねぇ、貴和…』

オレが近くにいるときは、オレの体温がないと安眠できなくなってしまったAが、寂しげな声でオレに声をかけていたことを。

…その時目が覚めてたら、力一杯抱きしめてあげたのに。

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きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» リクエスト更新致しました!これからもぜひ、お気軽にリクエストしてください。ありがとうございました! (2020年6月23日 6時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 早っ(笑) 了解です。ありがとう (2020年6月22日 21時) (レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» 了解しました!おそらくどちらも続編の方で更新となるので、連絡致しましたらそちらへ飛んでください。リクエストありがとうございました! (2020年6月22日 21時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 忙しい所すみまん。もう1つリクエストさせていただきます。優先順位はきょっちーさんの好きな方で宜しいのですが、清香ちゃんがぶりっこになって黒木君やkz メンバーを驚かせる、というのです。理由やきっかけはお任せします。すみません、宜しくお願い致します。 (2020年6月22日 21時) (レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» 了解しました!清香ちゃんのあることから、もしかしたら想像とは違ってしまうかもしれませんが、精一杯書かせていただきます! (2020年6月22日 13時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年12月9日 14時

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