その2 ページ12
ドアを開けると、貴和はこちらを見て、少し固まった。
そうしてほぅと息をつき、嬉しそうに笑った。
「すごく似合ってるよ。想像以上だ」
『ありがとう、本当にすてきね。見劣りしてないか心配だったから、嬉しいわ』
「じゃあ、これもつけて。行こうか」
そう言って、首に白い毛皮の襟巻きを巻いてくれた。
続いて玄関に行くと、すでに草履も置かれている。
本当に用意周到だな…。
それを履こうとすると、貴和が手を差し出してくれた。
その手に自分の手をのせ草履を履き、手はそのままに玄関を出た。
鍵を閉めて門を出たところで、ふっと思い出す。
『貴和』
「何?」
『明けましておめでとうございます』
「ああ、まだ言ってなかったね。明けましておめでとう。今年もよろしく」
『ええ、今年も。これからも、よろしくね』
私の言葉に貴和は、軽く目をひらいて、くすっと笑った。
「そうだね。これからもよろしく」
ふたりで寒さに縮こまりながら、近所の神社まで来た。
まだ8時になる前で、深夜に来ていた参拝客が帰った後だからか、人がまばらだ。
まずは手水舎で、身を清める。
「柄杓に水をすくって、左手を洗ってから右手を洗う。右手に柄杓を持ちかえて、左手に水をうけて口をすすぐ。もう一度左手を洗ったら、柄杓を縦にして、残った水で柄を洗う…。で、いいんだよね」
『そうよ。口をすすぐと言っても、唇に水をつけるだけでいいわよ』
前の人が終わって、一人分柄杓があいた。
貴和にうながされて先に済ませ、ハンカチを出しておく。
貴和が終わって寄ってきたので、ハンカチを渡した。
「ありがとう」
『どういたしまして。参拝する前に、財布からお賽銭を出しておきましょう。賽銭箱の前で財布を出すのは、あまりよくないからね』
「そうなんだ。えっと、鈴を鳴らして二礼二拍手一礼だね」
『そうそう。神社なんて滅多に来ないから、不安になるわよね』
「そうなんだ。参拝が終わったら、運試し、しようか」
『あら、いいわよ。どっちが勝つかしら』
話しながら並んで、私たちの番。
私の願いは、[今年もチームのみんなが健やかに何事もなく過ごせますように]。
…まあ、多分無理でしょうけど。
ふたりで社務所に行って、おみくじを引く。
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きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» リクエスト更新致しました!これからもぜひ、お気軽にリクエストしてください。ありがとうございました! (2020年6月23日 6時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 早っ(笑) 了解です。ありがとう (2020年6月22日 21時) (レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» 了解しました!おそらくどちらも続編の方で更新となるので、連絡致しましたらそちらへ飛んでください。リクエストありがとうございました! (2020年6月22日 21時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 忙しい所すみまん。もう1つリクエストさせていただきます。優先順位はきょっちーさんの好きな方で宜しいのですが、清香ちゃんがぶりっこになって黒木君やkz メンバーを驚かせる、というのです。理由やきっかけはお任せします。すみません、宜しくお願い致します。 (2020年6月22日 21時) (レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» 了解しました!清香ちゃんのあることから、もしかしたら想像とは違ってしまうかもしれませんが、精一杯書かせていただきます! (2020年6月22日 13時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年12月9日 14時