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11話 ページ11

バンは塀の前で急ブレーキをかけ、後輪タイヤを滑らせながら直角に曲がると、急加速して私を追いかけてきた。

「つかまれ!」

後部座席のドアを開けた父さんが、手を伸ばした。

が、次の瞬間、バンはガクンガクンと大きく弾み、黒い煙を上げながら停まってしまった。

古いエンジンだったから、急な動きに耐えられなかったのだろう。

後部座席からは父さんが、運転席からは毛利さんが転がり落ちてきた。

「くそぉ!肝心なときに、このオンボロ車!」

毛利さんがうらめしそうにタイヤを思い切り蹴ると、男たちが駆けつけ二人に組ついた。

「おまえら、逮捕する!」

『逮捕って、刑事?!』

驚いていると、太陽が何かに遮られ、地面に大きな影が落ちた。

反射的に空を見上げると、太陽の真下を巨大な鳥のシルエットが浮かび上がっていた。

光を遮りながら優雅に飛ぶ姿を見て、男性がつぶやく。

「あんときと同じでっけぇ鳥だ」

「何?!」

刑事に羽交い締めにされている毛利さんや父さんも空を見上げた。

『鳥じゃないわ、人よ』

大きな鳥はやがて太陽の下を通り過ぎ、光を背に受けたシルエットから純白のハットが浮かび上がった。

『白い翼で闇の世界を舞う…、怪盗キッドよ』

「キッド?!」

ハンググライダーを広げたキッドはビルの間を降下していく。

一人の刑事がすばやく携帯電話を取り出した。

「警部!キッドを視認!現在、深山ビルの屋上、悪魔像の上です!」

マントをひるがえしながら悪魔の石像の上に立つ怪盗キッドは、私たちを見てフッと微笑んだ。

※※※※

「よし、わかった」

深山ビルの社長室にいた横溝重悟は部下からの電話を切ると、デスクに座っていた深山宗一を振り返った。

「深山社長、キッドが現れました」

「わかりました。行ってみましょう」

立ち上がった深山が扉へ向かい、重悟らも後に続く。

「まあ今回の防犯システムは、さすがのキッドでも破れやしないでしょうがね」

いかにもやり手といった感じの深山は不敵な笑みを浮かべた。

深山と秘書の渋谷、重悟をはじめ神奈川県警の刑事数人はエレベーターに乗り、最上階にある私設美術館へ向かった。

頑丈な扉が開くと、ドーム状の豪華な室内には何体もの西洋甲冑と展示ケースが整然と並んでいた。

壁にはほぼ全面に強化ガラスが入っていて、立ち並ぶビルと空が望める。

「キッド!」

重悟はガラスの向こうに悠々と飛行するキッドの姿を見つけた。

クソッと無線機を取り出す。

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華菜原 舞衣 - こちらこそです。 (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» こちらでもコメントありがとうございます!コナンが出てこないのは、その立ち位置に夢主ちゃんがいるからです。なので哀ちゃんや少年探偵団、蘭も出ません。KZのみんなと黒木くんがいるので。「らーんっ!」が「貴和ーっ!」になってます。これからもお願いします! (2020年5月27日 12時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - うぇ〜いこちらも初コメだ〜いっ警察官でした、も、引き続きがんばれぇい!←毎回キャラ崩壊してる人 PSこれってなんでコナンでてこないの? (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年5月20日 22時

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