503話 ページ7
途中、男女一人ずつが家に入っていったが、それ以外は何もなかった。
そしてついに、誰の携帯にも画像が送られてこないまま、3人が武田さんの家から出てきた。
待機組の私たちは、すぐさま走り寄った。
「何で画像、送ってこないんだよ」
「失敗したの？」
『おそわれたりしたわけじゃないのよね？』
見た感じ、ケガとかはなさそうで安心した。
和臣は驚いたように立花さんと小塚くんを見た。
「おまえら…、オレが必死で話つないでたのに、あんなくだらない話を必死に長引かせてたのに。それなのに、おまえら、しくじったのかっ？！」
立花さんたちはうつむいてしまった。
「植木は全部、どこかに運び出されてて写真が撮れなかったんだ」
小塚くんが言うと、和臣は相当ガッカリしたらしく、一気に肩を落とした。
「何だよ、それ…。今度こそいけると思ったのに」
和典が、つり上がった眉をふっと寄せる。
「もしかして栽培が、次の段階に入ったのかもしれないな。栽培段階に応じて環境を変えるってことあるだろ。木が生長したら、葉を刈り取って乾燥させて売るんだから、できるだけ早く生長させるために、場所を変えてるとか」
小塚くんがうなずきながら、武田さんの家を振り返った。
「誰が栽培してるんだろ」
和臣がくやしそうに答える。
「菜穂ちゃんじゃないと思うから、父親か、母親だよ」
菜穂ちゃんって言葉に、皆がそれぞれの反応をした。
和臣はウエッ、貴和はクスッ、小塚くんはポッ。
私は微笑ましい気持ちになっていた。
「両親は今、離婚の話し合い中だから栽培どころじゃないと思う。パパはもうあの家に住んでないみたいだし」
立花さんの言葉に、和臣が突っこんだ。
「じゃ栽培していた父親が、自分の住居に植木鉢を移したのかもしれないじゃないか」
立花さんは、首を横に振った。
「移すなら、家を出ていったときに持っていったと思う。仲があまりよくない感じだったから、置いてかないんじゃないかな」
「もしかして」
小塚くんがふいに言った。
「佐藤ってあの叔父さんが、陽当たりのいいダイニングを借りて栽培していたのかもしれない。それで、自分の家に引きとったとか。あの人は、あの家の屋根裏部屋でも、何か作ってるし」
「佐藤さんは、うちの近くのドラッグストアで山ほど薬を買ってたことがあるよ」
立花さんがそう言うと、和典は、片目を細めて立花さんを見た。
「なんて薬？」
立花さんは、首を傾げた。
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華菜原 舞衣 - うわっ４８分前っありがとうございます！楽しみにしてます。 (2020年5月27日 12時) (
レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» コメントありがとうございます！前世ユズリ…お仕事でやっていたんです。前世譲りの知識やテクはこれからも登場します。楽しみにしていてくださいね！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ひーとさん» コメントありがとうございます！これからは黒木くんの謎がさらに深まるのか、夢主ちゃんが過去を話す日は来るのか、ご注目ください。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - 夢主の前世ゆずりのテクって・・・前世でもやってたってこと！？オソルベシ・・・更新、楽しみにしてます。がんばってください。 (2020年5月27日 10時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
ひーと - 黒木くんの過去が良い感じに仲を深めましたね〜。めっさキュンキュンします。此れからも楽しみにしています。更新大変だと思いますが、頑張ってください! (2020年5月26日 1時) (レス) id: c8f6957e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょっちー | 作成日時：2020年5月20日 19時
