510話 ページ14
それが終わると、和臣が待ちかねたように切り出した。
「大.麻の栽培と、覚醒.剤の製造をしている佐藤という人物を見つけました」
長尾さんは、あっけに取られたような表情になった。
すぐさま和臣と和典が携帯電話を出し、画像を見せる。
私もカメラを提出する。
小塚くんも言った。
「覚醒.剤については、写真はありません。
でも鼻炎薬と赤リンで作っていて、その場所は特定できています。
覚醒.剤は、国内での製造は不可能だと言われていますが、今はネットで原料も調達できるし、製造マニュアルも手に入ります。
売りさばくこともできる、国内でも作れる時代になってきていると思います」
長尾さんは、次第に真剣な顔つきになっていった。
「この画像、僕のパソコンに送ってもらっていい?アドレスは、その名刺に書いてあるから。このカメラももらうね。小塚君は、製造現場を見たの?じゃ、そこに何があったのかをメモに書いて。ああ現場の住所もね」
和臣と和典は名刺を見て、そこに画像を送った。
小塚くんも、メモを仕上げて渡す。
「じゃ、すぐキャップに話してみるから」
そう言いながら長尾さんは、メモを持って立ち上がり、右手を差し出した。
「通報ありがとう。また連絡するよ」
私たち1人1人を見つめ、しっかりと握手してくれた。
最後に、和臣が言った。
「僕たちはチームを作って、いろんな事件を追いかけ、解決しています。新聞には、ぜひ僕たちからの通報だったと書いてください。あ、僕たちの写真を載せるようでしたら、後でデータを送ります。僕たちのチームの正式名称は、[KZリサーチ事務所]です。そう書いてください」
私もつい、昔の[探偵チームKZ]のほうを使ってしまうから、気を付けないと…。
長尾さんは、くすっと笑った。
「キャップに、言っておくよ」
それで帰ろうとした時に、貴和が思いついたように口を開いた。
「市内のコンビニやスーパーに、詐欺師がうろついています。万.引きをした人間を見つけて、警備員を装って声をかけ、脅して、金を巻き上げているんです。不正がまかり通るのは許せない。新聞に期待しています」
長尾さんは、はっきりとうなずいた。
「わかった。調べてみるよ」
『それと受け付け対応、どうにかした方がいいですよ。今回みたいに、誰が大事件を持ってくるかわからないんですから』
今度は苦笑しながらうなずいた。
「それも、伝えておくよ」
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華菜原 舞衣 - うわっ48分前っありがとうございます!楽しみにしてます。 (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» コメントありがとうございます!前世ユズリ…お仕事でやっていたんです。前世譲りの知識やテクはこれからも登場します。楽しみにしていてくださいね! (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ひーとさん» コメントありがとうございます!これからは黒木くんの謎がさらに深まるのか、夢主ちゃんが過去を話す日は来るのか、ご注目ください。これからもよろしくお願いします! (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - 夢主の前世ゆずりのテクって・・・前世でもやってたってこと!?オソルベシ・・・更新、楽しみにしてます。がんばってください。 (2020年5月27日 10時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
ひーと - 黒木くんの過去が良い感じに仲を深めましたね〜。めっさキュンキュンします。此れからも楽しみにしています。更新大変だと思いますが、頑張ってください! (2020年5月26日 1時) (レス) id: c8f6957e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年5月20日 19時