第1章 ページ9
「ど、どうすればいいのだよ!」
と、つい前の机に手をつく
「ちょっと、ここ一様図書室なんだから静かにしてよねー。 」
自分とは違い気楽な声に、苛立ちを感じる
「それどころじゃないのだよ!」
明日になれば 左腕がないかもしれないのだ。
それなのに、目の前の女は。
「まぁ、頼まれたものを見つけられれば手っ取り早く解決するんだけどね。」
「マリーちゃん人形は、数年前に全品回収されているのだよ。」
その言葉に女はああ!マリーちゃん人形!と声を上げ
「回収っていうか多分、君が今悩んでいる事が原因だよ。君と同じ状態に陥った金持ち達が行ったのさ。流石に世間に幽霊なんて理由は説明出来ないけどね」
女はため息を吐きながら言った。
「で、では何故この学校に」
「会社とかのお偉いさん関係で、繋がったんじゃない? 誰を選ぶかなんて私も分からないよ」
こんな理不尽な事があるのか。そして、数年前から続く呪いに巻き込まれたことに衝撃を受けていると女は咳払いをした。
「それで、君はどーする?」
「どうするとはどういうことだ」
「私に依頼するのか、しないのかってこと」
マリーちゃん人形は、おそらく今日1日で
手に入れることは出来ない。
おは朝で言っていた、救世主とはこいつの事かもしれない。どんな時でも最善を尽くすのが俺のすることだ
「断る理由はないのだよ。」
そう言うと、女は持っていた本を鞄にしまって人差し指を立てた。
「じゃあ、私との約束ね。 1つ、死んでも恨まない。 2つ、退治の代償として貴方の大切なものを1つ頂きます。」
「ちょ、ちょっと待つのだよ! なんだその約束は! 死んでも恨まないだと?」
いきなりの突拍子のない内容に声を上げた。
「そうよ。今、貴方は本当に死と隣り合わせの状況なの。それを助けるのだから、私も危険な状況になる。 失敗したら貴方だけでなく私も無傷ではいられないわ。だから、恨まない約束と、それに見合う代償を頂くのよ」
当然でしょ。と、女は言った。
女の言うことはまぁ筋が通っているように感じた。要はそんなに人生甘くないということだ。1つ目はなんとか理解した。
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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年3月14日 11時