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第1章 ページ7

その後も、人形を探してはいたが。
一向に見つかる気配がない。
学校にないとすると、 いったい何処に。
そもそも、この学校にアレがいるなんて
聞いたこともなかった。自分以外にも被害に遭った生徒はいないのか。
しかし、誰かが腕を切られたなんていう事件は聞いたことがない。 お兄ちゃんのというだけで、家にある人形の1つだったりしないのだろうか。
楽観的な考えが浮かぶが、不安は消えなかった。
図書室の前をちょうど差し掛かった時、
部屋のドアの前で司書さんが何やら本を運んでいるのが目に入った。
司書さんは、定年退職後もここに勤めている年配の女性の方だ。
校長の古い友人という話も聞いたことがあった。

お年寄りには親切に!
ふと、おは朝の占いの言葉がよぎり
腰を叩いている司書さんに話しかけた。

「お手伝いします」
「そうかい、ありがとう。じゃあそこの本をこちらに運んでくれるかい。あと少しだけだから」

本は少しだけだった為すぐに運び終えた。
挨拶をして、立ち去ろうとした時

「ちょっとお待ち。」
と、引き止められた
司書さんは、小さい目をさらに細めて
「あんたいま、危機的状況だね。」
と、言った。
「わ、分かるのですか?」

「まぁ、これでも長く生きてるからね。悪いけど、どうにかする力は私には無い。
だが手伝ってくれたお礼だ、図書室の角にある図書準備室に行きな。きっと助けてくれるさ」

司書さんはそう言って、私は校長に用があるんでねと、 去っていった。

図書準備室の噂は聞いたことがあったが、気にもとめていなかった為、すっかり忘れていた。

図書準備室には神霊探偵がいると。

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年3月14日 11時

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