第3章 ページ38
しばらくして、青峰が戻ってきた。
落ち着くまで保健室にいるように言って帰らせたと赤司に伝えていた。
「桃井さん、本当にどうしたんでしょう。」
ロッカー室で黒子が心配そうに呟く。
「青峰、桃井は何か言っていたか?」
赤司が青峰に尋ねた。
「よく分かんねー。ただ何か凄く震えてて
訳を聞いても応えなかった」
そうか、と赤司は目を伏せる。
「でも、ここ最近桃井さんおかしな所ありましたよね」
黒子は得意の人間観察のおかげか
桃井に違和感を感じていた。
「桃井さんって、そんなに刀剣好きだったんですか?」
その言葉に 青峰も反応した
「前に展覧会があるだとか話してたぜ? あ、でもその後アイツ何か変だったわ。
なんか、いきなり話変えてよ 最終的には
私そんな事言った?とか言いやがってよ」
「なら、記憶障害とかでしょうか‥ それなら本を借りて覚えていなかったという説明が出来ます」
「確かに、覚えていない事をやったと言われたら困惑はするな」
赤司が頷きながら言った。
「でも、泣くほどッスか? 顔色も悪かったし。 」
「よっぽど困惑してたんじゃないの〜?」
そこで黒子はふと前の桃井が叫んだ事件を思い出した。
この事はまだ、桃井も大丈夫と言ったせいか彼らに伝えていなかったのだ。
「実は 先日 もう一つおかしなことがあったんです」
黒子は 自分が見た事をそのまま話した。
いきなり声が聞こえて 駆けつけたら
鏡を指差して震えていたと。
鏡に映る自分に驚いたとしてもそこまで震えるかと。
「黒子!」
「黒子っち!」
そこまで言った時、黄瀬と緑間が同時に立ち上がる。
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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年3月14日 11時