鈴の音が聞こえる【黒子のバスケ】 (ページ4)

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第1章ページ4

今日の11位はかに座のあなた！
悩み事で、他の事に集中できなさそう。
まずは不安を解決しましょう。
ラッキーアイテムはあなたの大事な仲間達！

昨日のことで、朝食が喉を通らなかった。
一軍のメンバーといつものように食事をとるが全く食べる気がしない

「黄瀬、今日は遅かったな」
「いやぁ、また告白されちゃって。
なんか今日のは一段としつこくて」
「紫原ー黄瀬をひねりつぶせー、」
「ラジャー」
「わ、ちょ、ちょっとーまって！」

こんな、下らない会話にもいつもとは違い
注意する気すら起きない
そんな自身の様子に気付いたのは日頃から
人間観察をしている黒子と赤司だった
「緑間君、今日はいつもよりも顔色が悪いですね。何かありましたか？」
「確かに、何か不安でもあるのか？」

赤司は本当に核心を突いてくるやつだ。
不安はあるが、昨日の事を話したところで
馬鹿にされるのは目に見えていた
「いや、なんでもないのだよ」
「どーせ、おは朝の占いでも悪かったんだろ～」
「確かに、昨日も今日もかに座は下位でしたね」
「俺はいつも人知を尽くしているのだから問題ないのだよ」

昼休みも終わりに差し掛かり、食堂を出て教室に戻ろうと廊下を歩く。
問題ないと言ったものの、不安は消えないでいた。
黄瀬が話しているが、全く頭に入らない。
確かに昨日もこの場所で、と思ったとき
ドンと、肩がぶつかった。
ドサッと、倒れる音がする。
ぶつかったのは女子生徒のようで
頭のつむじが見えて一瞬硬直したものの
すぐにハッと我に返り謝罪をして手を差し出した。

その生徒は顔を上げ、バッチリと目が合った。
目が無かったらどうしようかと思ったが
黒い瞳が見えて少しだけ安心した。
しかし、その生徒は差し出した手を取ることはなかった。
それどころか、顎に手をあて自身が差し出した左手を見つめている。
そしてすぐに、立ち上がり
「すみませんでした」
と、頭を下げて立ち去ってしまった。
行き場のない左手が残る。
後ろの黄瀬が残念だったスねーとか、青峰が
振られてやんの
などと言うので背中を叩いてやった。