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第2章 ページ26

「じゃあ、今から解決しよう。なんせ時間がないからね」

そう言って神憑は座っていた椅子を隅に避け
部屋の真ん中にスペースを確保した。

真ん中に座れと指示され 言われるままに正座する

「緑間くんはドアを開かないように抑えてて 。あと、封はするけど黄瀬くんは何があってもその場から動かないで」

でなければ安全は保障できない、そう言われて黄瀬は頷いた。
緑間もドアの鍵をかけ そこに待機する。

「じゃあ、始めるよ」

神憑は前と同じように人差し指と中指を立てて五芒星を描く

「封」
その一言で、引かれた線が光を帯びた

初めて見る神憑の技に黄瀬は目を見開いた
そして、体の異変に気付く。
緑間も見るのは二度目だがやはり
神憑は只者ではないと思った。

「な、なんすか今の光!てか、体が動かないっス!」

「一様の予防だから落ち着いて。
次が本命。」
神憑はそこまで言って緑間の方を向く。

「なんだったら、ドアの外で見張っててくれてもいいよ?」

その言葉に緑間はグッと拳を握り 深呼吸をした。

「‥いや、黄瀬をここに連れてきたのは俺なのだよ。 だから、見届ける義務があるのだよ」

そう言った男に真面目だなぁと、内心毒づきながら分かったと言って黄瀬に向き直った。

「じゃあ腹くくってね」

神憑はそう告げると共に
今度は円を描いた

「囲」

その言葉に円の縁が光だす
そしてその円が黄瀬を中心に囲むように周りにも現れた

「現!」

神憑が指を前に突き出した。
その途端 ブワッと強風が舞い起こる。
ドアはガタガタと揺れ 置いてある机や椅子が
ギシギシと音をたてた。

風に耐えながら 指を前に出し続ける。

「ああああああああああーー」

その瞬間、黄瀬の背後、いや影の中から
叫び声をあげて真っ黒な霧のようなものが現れた。絵に描いたよな悪霊の様だ。
黄瀬はあまりの恐ろしさに半泣き状態で
緑間もドアに背中を貼り付けて本能的に少しでも距離を取ろうとした。

「邪魔 、邪魔 、邪魔をするなぁーー!
許さない、私の心を踏みにじったこの男だけは絶対に‼‼ 私のものにならないのなら
いっそのこと !!」

本気で恨んでいる。そして、それを自分に向けられているという事に黄瀬は怯えるしかできなかった

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年3月14日 11時

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