鈴の音が聞こえる【黒子のバスケ】 (ページ11)

今日:8 hit、昨日:14 hit、合計:64,862 hit

第1章ページ11

その行動につい首をかしげる
「？なんのつもりだ」
「約束の指切りげんまんよ。」
「そんなのは見れば分かるのだよ。俺が言いたいのは何故そんな子供のようなことをする必要があるのかという事だ」
そう言うと女はまたため息を吐いた
「確かに、普通の人間がやった所で意味はない。だけど、莫大な力をもった人間が行うと
に破ったら本当に災厄が降りかかるのよ。
私にとっては1番信頼できる約束の方法なの」

「お前は、莫大な力を持っているというとか」
「少なくとも、人間には負ける気はしないわ」
それは、まるで自分は人間ではないと言っているようなものだ。
「お、お前も幽霊だったりするのか」
「私は、死んではないよ。それに誰かを呪う気もない。ただ、非現実的な事に対して
耐性があるだけ」

その女の真剣な眼差しに観念して、
女と指を合わせることに少し抵抗を持ったが
指切りをした。

「じゃあ、これで約束完了ね。それで、タイムリミットの明日なんだけど、あの人形と最初にあった時間と場所は？」

「確か、7時半過ぎくらいで、四階の廊下なのだよ」

「じゃあ、7時に図書室前に集合ってことで。あ、そういえば名乗ってなかってよね、
私、神憑 A何かまた集合前に聞きたい事があったら、クラスか図書室に居るから来て。」
そう言って女はもともと帰るつもりだったのか鞄を持って立ち上がった。

「緑間真太郎なのだよ」

そう言うと、あぁあの変人で有名な人か
と失礼なことを言った後
じゃあ、私タイムセールがあるから鍵返しといてと言って出て行った。

1人残された準備室で、息を吐き瞼を閉じた。
日頃から、性格が濃い奴らと一緒にいるが
またそれとは違うタイプの奴と出会ってしまった。マイペースと言えば聞こえがいいが
おそらく、不意に見せた表情や言葉が本心で
感情では動かず、自分を中心に考えているのだとこの短い時間で感じた。