人気女性声優・イケボに落ちた2［櫻井孝宏］ (ページ33)

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「A、どうするの？」

「決まってるわよ、神谷さんの誕生日会は行かない。孝宏の看病したいの」

「そうだよね…じゃあこれ持っていって」

奈々は紙袋を2つAに渡した。

「これは？」

「愛媛のみかん。うちの実家から届いたの！美味しいよ！風邪引いてからじゃ遅いけど、Aと櫻井さんにあげる。治ってから食べてねって言ってて」

みかんは風邪予防に良いと言われている。

「ありがとう奈々。もらうね(笑」

「A、櫻井さんによろしくね」

「わかった、それじゃあまた。お疲れ」

「うん、お疲れさまー」

Aは次のアフレコまで櫻井の傍にいることにした。

「櫻井さんの看病か…私もしてあげたいな…」

奈々は走るAの後ろ姿を見つめそう呟いた。

＊＊＊

只今の時刻は13時30分。
15時からイクシオンサーガDTのアフレコがあるのでその時に神谷に言おうと思っている。

「孝宏待っててね…」

熱冷まシートやルルなどを買いに薬局に行った。マスクをして櫻井の家に行く。

そのとき鈴村から電話が来た。

「ん？鈴ちゃんか…もしもし」

『A、健ちゃんやでーお疲れぃ！』

相変わらず鈴村は元気いっぱいである。

「お疲れ様」

『今日何時に終わりそ？俺は6時頃神谷の家に行くよ～』

「あー…鈴ちゃん、そのことなんだけど……」

『ん？』

「実は…孝宏が風邪引いて具合悪くて寝てるの」

『えっ!?!? ほんま？？』

「うん。今日のトリコのアフレコ休んだのよ」

『そうか…お前のことやから孝宏の看病したいんやろ？』

「お前は神谷のとこに行ってって言われたんだけど…やっぱり孝宏が心配だから」

『あいつ滅多に風邪引かんのになぁ…珍しいな』

「自分でも言ってたわ」

『わかった、なら俺達だけで行くわ。神谷に言うといてやろうか？』

「ううん大丈夫。これからアフレコ一緒だから自分で言うわ。ついでにプレゼントも渡すから」

『わかった。ほなまたな！孝宏にお大事に言うとって！』

「了解よ」

鈴村との電話を切り、Aは櫻井の家に急いで向かった。