5話 ページ6
?「黄瀬!掃除おわってないぞ!話してないでやえ!」
下から怒鳴り声が聞こえて、下を覗きこむ。
『早川センパイ?』
黄瀬「みたいっスね。ちょっと行ってくるっス」
そう言うと、そそくさと私から離れ、下へと降りていった。
『涼くんらしいっちゃらしいなあ』
笠松「前に比べたらマシになったけどな」
『あー…入った当初荒れたんですっけ?』
森山「荒れたってほどでもないけど、そんなに練習熱心ではなかったな」
小堀「誠凛に負けてから、変わったな」
『ほんとにそうなんだ…原作に忠実というか、こっちは現実なんだもんな…』
小堀「??」
森山「黄瀬終わったみたいだし、帰るか。…Aちゃん?」
『私帰るところないです…』
しゅんと、俯きながら私はそういう。
森山「うちに来るか?何もないが」
『いえ、お世話になる訳には…自力で帰る方法を探します』
森山「あっちの世界でお世話になったんだ。それに、仮とはいえ彼女なんだ。1人には出来ない」
『森山さん…』
笠松「今回は森山の意見に賛成だな。森山、咲楽のこと任せたぞ」
森山「死んでも守るさ。さ、行こうAちゃん」
そっと差し出された森山さんの手を、私はじっと見つめる。
『私なんかが、甘えていいんでしょうか…』
森山「“私なんかが”じゃない。今は甘えていいんだ。オレらはAちゃんの味方だ。だろ?」
にかっと笑いながら森山さんが言う。
『そう…ですね。うん、みんな味方。森山さん、お世話になります(ペコ』
森山「改めてよろしくな、Aちゃん。いや、A」
『ふぇ!?な、名前呼びはひきょーですー!』
森山「ははは」
ポカポカと森山さんのお腹の辺りを殴るが、むしろ嬉しいそうだ…。
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作者名:怜花 | 作成日時:2019年12月15日 7時