1話 ページ2
『ここ、一体どこ…?』
見たことの無い景色に、思わず口を開く。
『いつもの通学路…ではないのは確かだけど、どっかで見たことあるような…』
とりあえず前に進むかと、ゆっくりと歩き出す。
そして5分ほど歩くと、そこには見慣れた学校ではなく、少し古びた学校が見えた。
『あれ…もしかして…!』
少し急な坂道をダッシュで登り、校門前で止まる。
『やっぱりそうだ…私、黒バスの世界にトリップしてきたんだ…』
そう、私がいる学校は“海常高校”。つまり、別の世界にトリップした、ということになる。
(学校内歩いてたらセンパイたち見つかるかな…?でも、学校の生徒じゃない人が歩いてたら、不思議がるよね…?)
そう思うも、学校から出てくる人たちは何も言わないどころか、私を不思議な目で見てきている。
『……まさか』
慌てて自分の格好を確認すると、すぐに応えが分かった。そう、私は海常高校の制服を着ていたのだ。
『どうりで不思議がるわけだ…学校の制服きた人が校門前で唸ってるんだから』
改めて、遠くに見える校舎をじっと見つめる。
『夢じゃ、ないんだよね…』
ゆっくりと前に歩き出す。あの場所をめざして。
そして、聞きなれた声に、聞きなれた音。
『ちらっとお邪魔します…』
体育館と思われるもののドアを少し開け、中の様子を伺う。
『わぁ…すごい本物だ…アニメで見たまんまだ…』
火神がへし折ったバスケゴールは修理されて綺麗になっており、中もピカピカになっていた。
(あ…いた)
ふっと、中で練習している人たちを見つめる。その中には、1日お世話?になった3人がいた。
(みんな頑張ってる。今はそっとしておこう…)
そう思い、そっとその場を離れようとした時だった。
男1「君、ここで何してるの?」
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:怜花 | 作成日時:2019年12月15日 7時