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「何か方法はないわけ？」
太輔はいつまでも怒ってるけど、私はやっぱり無気力。
そんな私の態度が、ますます太輔は気に入らないみたいで、
「Aはどう思ってんの？
離婚したいの？」
こんな風に私に詰め寄ってくる。
「離婚したら、会社がどうなっちゃうかわかんないじゃん」
「じゃあ、会社の犠牲になってもいいって？」
「犠牲っていうか…、この結婚を決めたのは私だし」
ほんと、どうでもよくなったんだ。
昨日の一件で、もう彼のことを考えたくなくなった。
「でも、いつか離婚するんじゃないかな、私達は
それとも別居か」
「何でそう思うわけ？」
「だってこの家も、自分の家のように思えないんだ」
最初からずっと、そんな風に思ってたんだ。
今はとりあえず仮住まいしてるだけみたいな、そんな感覚。
「じゃあAは、離婚できるまで我慢するってこと？
相手がどれだけ浮気しても平気でいられるってわけ？
そんなのおかしくない？」
今日はいろいろ驚くことばかりだ。
若葉が千賀くんに沸いたり、いつも飄々としてる太輔が意外と熱かったり。
本当に不思議な夜だ。
でも、こんな夜にみんながいてくれて、私は救われてるんだ。
日付が変わる頃、目が覚めた千賀くんを連れて太輔は帰って行った。
若葉も帰り支度をしながら、
「私、今日思ったんですけど
A様も恋愛しちゃっていいと思います」
なんて、神妙な顔をして言ってくる。
「私はそんな器用なことできないな」
そう言ってるのに、若葉はまだその話をやめてくれない。
「私は今日、確信しました
そのお相手は太輔様がいいんじゃないですか？
お２人はお似合いですし、
それに太輔様はA様のことを大事に思っておられますから」
「大事に思ってるって、どの辺が？」
私には全く心当たりがないんだけど。
「あんなにA様のことを心配して、あんなに怒ってくれる人はなかなかいませんよ
だから太輔様なら、A様を幸せにしてくださると思います」
「そんなこと、冗談でも言っちゃだめだよ
太輔は独身だし、一応私は既婚者なんだから」
それでも渋るAを送り出して、
１人きりになった部屋で、私はここ数日の出来事を思い返していた。
この先、私はどうしたらいいんだろう。
このまま結婚生活を続けるべきか、それとも離婚して楽になるべきか。
だけどその結論は、すぐに出ることになった。
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まいまい(プロフ) - あー、面白すぎます！！今頃この作品に気づきました。渉さんが愛に気づくことが出来ますように。こういうストーリーに入り込んだのは初めてです。とても面白くて、大好きなお話です。 (2021年5月4日 7時) (
レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - keitoさん» 確かに！なんかその２人、しっくりきますよね！言われてみればって感じで納得です！ (2018年12月20日 13時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - saryuさん» はじめまして。コメントありがとうございました。今のところ毎日更新ですが、いつ止まっちゃうかわかんないんで、ちょっとドキドキしながら書いてます(/ω＼) (2018年12月20日 13時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - 好きすぎて実写化するならば…と、役者を思い浮かべてます。まずは主人公ちゃん。ガッキー、はるさん…うーん。なんて考えてたらシリアスなシーンでサスペンスかよってつっこんでしまいました。緩急が心地いい(*´ω｀*) (2018年12月19日 11時) (レス) id: 91adf91c90 (このIDを非表示/違反報告)
saryu(プロフ) - はじめまして、毎日ワクワクしながら更新待ってます。 (2018年12月19日 1時) (レス) id: 1be03817b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年11月16日 8時
