【原神】素直じゃない君へ【男主】 (ページ16)

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やめてくださいページ16

『っちょ、』

放「…………」

『や、っ、やめ』

放「…なに」

『やめろーーー！！！』

どん、と突き放せば、放浪者は勝ち誇ったように笑う。

放「君、そんな顔できたんだね。」

『そんな顔って、何…』

何故か上がってしまっている息と、滲む汗。
屈辱だったり、羞恥心だったりで、涙が浮かび上がる。

放「…A」

『やだ、やめろ、』

迫ってくる放浪者が怖い。

顔に影がかかって、顔がよく見えない。

放「A」

それでもまだ静かに近づいてくる。

放「どこにも行かないで」

ごめん、と小さく呟いた放浪者。

『……ん、今のはノーカンにしてあげる』

放「…それはダメ」

『なんで』

まあいいや、と放ってしまう俺の悪い癖。

けど、体も顔も、火照ってしまっている。

…最悪だ、男同士で、しかも放浪者。

悪いけど俺は鈍感じゃない。馬鹿でもない。
それに俺は素直だ。

…俺は放浪者が好きだ。

もう少しだけひねくれた性格になりたいよ。

…だったらこんな惨めな思いしないのに。

だって、弟も、お前も、いつかどっか行っちゃうんだろ？

さっきの言葉、そのまま言ってやりたいよ。