笑み溢れ ページ13
A side
パ「ぷっ!筋脳ってなんだよ!」
『知らないのか?筋脳。脳筋の逆で筋肉に脳が詰まってるんだ。』
パ「なんだそれ気持ち悪!!」
馬鹿正直に感想を叫んだパイモンを横目で見つつ、書類を整理する。
重要な文に線を引いたり、丸で囲って、追加文を足したり。
なんだこれ、こんなことあったか?
そんな内容も多々あるけど、俺の記憶の隅っこにあるのを無理くり探り出して、なんとかしよう。
空「何してるの?」
『ん…、書類整理』
パ「やっぱり仕事なのか…大変だな…」
あわあわ、と言うように口元に手をやり身を引くパイモン。
空はまじまじと俺の書類を見てくるし、パイモンもなんか騒がしいし。
『仕事じゃないけど、まあそんなところ。あとちょっと静かにして、これ重要な書類だからあんま見んな。わかったか?ここにいたいんだったらせめて静かにしろ』
怒られんの俺なんだぞ。
しかもこの書類、よくよく考えれば学者の中の極秘みたいな書類じゃんやばいな。
アルハイゼンからのトンデモお叱りが待っているだろうけど、
まあアイツは定時で帰りたい脳みそ筋肉だからなんとかなるか。
…でも、ちょっと言い過ぎたかもしれない。
しん、と一瞬にして静まり返った2人をちら、と見ると、なんだか物珍しそうにこっちを見てた。
『な、何…』
パ「いや…別に…」
空「そんな怒り方もするのかと」
もっと冷静沈着でアルハイゼンみたいなやなやつかと思ってた…
と小さく言われ、思わず吹き出してしまった。
『フッ…、ヤなやつ…分かる』
パ「わかるのかよ!」
『まあそれなりに関係性ある人だし』
いやあれ人って言うのか?
もはや筋肉の、いや脳みその妖精だろ。
ティンカ○ベル、ティン○ーベル。
アルハイゼンの妖精姿を考えたのは自分であるが、
我ながらとても寒気がするほどの見た目に仕上がった。
イマジナリーアルハイゼン。恐ろしや。
「俺がなんだって?」
『ひゅ…』
パ「うわぁッッ!!!!ごめんなさい!!!」
この声、聞いたことがある。
そして今一番聞きたくなかった声でもある。
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るな - この作品気に入っていたのですが…もう更新はしないのでしょうか。いつでも待ってます (2月16日 20時) (レス) id: b6f4e9157d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:河井 | 作成日時:2023年6月16日 2時