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7話 ページ10

紅妖said
「・・・温かい」
「ご満悦かよ、コンチクショー」
ラビからもぎ取った服は温かい
さすが教団の研究部が作った団服だなと改めて思う

「そろそろ、ジジイのとこに行くか?」
「んー、そうだね」
寝ていたベットから降りてラビに服を返す
「は?」
「え?」
何で驚かれなきゃいけないのだろうか
「え、いや・・・もういいのかよ」
「ラビも寒いんだろ?もういいよ」

なかなか受け取ろうとしないので押し付けて扉に向かう
扉を開けるとやはり見慣れない建物の作りが目に入った
進もうとすると突然肩に重みが加わった
それはすぐにもラビの団服とわかるわけで・・・
「・・・寒くないのか?」
「・・・その格好のお前見てる方が寒い、着てろ」
・・・ラビが嘘を付いた
そんなことを言っても俺のことを気遣ってくれているわけで
本心は『お前に風邪引かれたら困る』あたりだろう
ここで嘘だよなとか言ってもことが進まないので、お言葉に甘えてと言い袖を通す
少し大きい団服はなかなか着慣れないので不思議な感じだ
・・・ユウのもこんな感じだろうか

ラビが背中を押して行けというので
声だけの指示である一角の部屋まで来た



コンコンコン・・・

気味の言い人工音が響く
「失礼します」
そう言って扉を開けて入る
中には見慣れた一人の姿が目についた
「おお、もう目が覚めたのか」
「ええ、お陰様で」
ブックマンは以前と変わらず背を張り立っていた
「よー、ジジイ
 紅妖起きたから連れてきたさー」
続いて後ろからラビが入る
「ああ、ラビか、ちょうどいい
 二人ともこちらにきなさい」
手招きをされ部屋の奥まできた




「へっ?」
そこにあったのは俺の団服
いや・・・
―――ボロボロになった俺の団服らしき何かがあった
待てよ、頭がごちゃごちゃになってきた
服がこんなになるまで戦った記憶がないぞ

驚きを隠せていない俺にブックマンが言った
「その様子だと覚えていないようだな」
「・・・ちょっと、何が何だかわかんなくなってきた」
ははっ・・・と自嘲気味に笑い声が漏れる
とりあえずブックマン達がわかる範囲で説明してもらった




ブックマン達と俺が合流したのは4日前
俺は一緒にいたファインダーに担がれてたらしい
その時にはすでに服はボロボロで
身体にも怪我が多くあったそうだ
で、そのファインダーによると
ブックマンと合流する前日に
海辺で倒れていた俺を見つけたそうだ

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紅妖 - 神田ゆえさん» ありがとうございます。またぐたぐたとならないようにがんばります。これからもどうぞごゆっくり (2016年3月7日 14時) (レス) id: 9cae4997cb (このIDを非表示/違反報告)
神田ゆえ - はじめまして、神田ゆえと言います!訂正前から見ていました。これからも更新頑張って下さい!! (2016年3月6日 21時) (レス) id: 151e64ac64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅妖 | 作成日時:2015年12月7日 17時

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