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16話 ページ18

アレンsaid

「あれ・・・?」
すっかり日は傾き、朱く強い光が窓から差している
窓の傍にはコムイさんとさっきいた白い人がいた
(さすがにもう団服は着てるか・・・)

「やっと起きたね、気分はどうだい?」
コムイさんはこちらに向いて椅子に座り僕に問いかける
白い人は相も変わらず腕を組み壁に寄りかかっている
「まあまあってとこです」
身体を起こし、問いに答える
「リナリーは、治療してるんですか?」
「ああ、でも心配はいらないよ」
「・・・ちなみに、どんな治療をしてるんですか」
「『針術』と言ってね・・・
 中国に太古から伝わる針治療だよ」
「そうですか」
見るからに怖そうな治療だな
痛いのはもうしばらく勘弁してほしい
「怖いかい?」
「い、いえ」
「・・・怖いんだ」
今まであまり喋らなかった白い人が口を開いた
「べ、別に怖くなんか・・・」
「新入り、俺の前で嘘や虚勢を張ることはやめた方がいいよ
 すぐにバレるから」
そう言うとこちらに近づいて来て左手を差し出した
「煌凛 紅妖だ
 以後お見知りおきを」
「は、はぁ・・・よろしく・・・」
僕はしぶしぶ握手をした
手には教団の手袋をしていて、冷たさが手に伝わって来た
呪いのことを気にしてるかな・・・?
そんなことを思いながら少しの間考えていると
「・・・手袋をしていることが気を悪くしたか?」
上からそんな言葉が降って来た
「いえ、そうではないんですけど
 少し不思議に思って」
「・・・ちょうど、この前の任務でへまをしでかしてな
 見ての通りの惨状だ」
そう言って肩を竦める
さういえば最初あった時も服の下は全身包帯で覆っていたな
「貴方の怪我は大丈夫なんですか?」
「人のこと言えないだろ
 お前の方こそ、ノアと戦ったんだろ?」
「まぁ・・・結果はこの通りですけどね」
「そんなもんだって」
少し話が弾んだ
紅妖さんは神田に似ているけど神田よりか数倍話易くいい人だ
(神田はもう鬼だろあれ・・・)
「紅妖はアレン君と仲が良いみたいでよかったよかった」
「・・・ということは、神田とは相性わりぃのか」
「ご名答」
紅妖は小さいため息を吐いた
「そういえばアレン君は同い年にも敬語なの?」
「いや、そういう訳ではないんですけど・・・」
「紅妖はアレンくんと同い年だよ」
「そうなんですか?!」
「まあ、15歳ぐらいだけどな
 あ、でももう16歳ぐらいってことになるのか」
「じゃあ、改めてよろしく!!」
「よろしく」





僕は初めて同い年の友達ができた

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紅妖 - 神田ゆえさん» ありがとうございます。またぐたぐたとならないようにがんばります。これからもどうぞごゆっくり (2016年3月7日 14時) (レス) id: 9cae4997cb (このIDを非表示/違反報告)
神田ゆえ - はじめまして、神田ゆえと言います!訂正前から見ていました。これからも更新頑張って下さい!! (2016年3月6日 21時) (レス) id: 151e64ac64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅妖 | 作成日時:2015年12月7日 17時

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