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14話 ページ16

紅妖said

ガタッ

ゴトンッ
「っ〜〜〜!!」
痛い・・・
急に意識がはっきりして後頭部に鈍い痛みが走る
馬車に乗っているせいか揺れて
頭がぐちゃぐちゃになる

「おいおい、大丈夫か?」
頭上からラビの声が聞こえる
その格好は乗り込む前と同じで団服を着ていない
・・・さっきから足から伝わる違和感はコレか
ブンッ
「いでっ!!」
なんとなくむかついたので投げた
「酷いさー
 折角、人が親切してるっていうのに」
「言語道断
 東洋ではそれを『いらない世話』っていうんだぜ」
「むぅ・・・」
少し頬を膨らませ拗ねているラビを・・・
「せいっ」
バッコーン
「いっだッ!!」
―――もう一発かましてやった
「理不尽ッ!!」
「可愛くないんだよ、馬鹿ウサギ」

そして、席に座り直す
窓からは雪景色が見え、見事な銀景色だった
道は広い雪原から林の中を通り
壁で囲まれた街に入った
「・・・あれ?ここって入れないんじゃなかったっけ?」
「あ、ああ紅妖は寝てて知らんかったと思うけど
 その件はもう解決して、入れるようになったんさ」
「ふーん・・・」

やがて馬車は一軒の建物の前で停止した
「・・・教団関係の病院か」
「そ、ここに負傷したエクソシストとコムイがいるんさ
 寒いだろ?
 早く入れ、入れ」
「ラビは?」
「俺は荷物降ろさなくちゃだから」
「え、手伝うよ」
「いいって、いいって、先に入っててくれ
 な、ジジイの方手伝ってくれよ」
それは道具がないとできないし
まして、俺がどうこうではなくラビじゃないとできない
って、言えるはずもなく
更には、少し嘘ついてるなどと言えない
むむっ・・・
「・・・早く来いよ」
「アイサー」




中は意外と温かく外の気温とは差があり過ぎた
ブックマンは先にコムイに会うとか言って
違う部屋に行ってしまった
仕方ないので、この部屋で待とう
「・・・」
と、言っても暇なので
ちょうどそこにあったティーセットで紅茶を淹れることにした
やかんに水を入れ、火にかける
茶葉はどれも量は少なく
妙案が浮かんだのでブレンドすることにした
基本的に甘い味が好きなのでそれを基調に調合していく
「・・・調合っていうと漢方か薬みたいだな」
そんなことを気にせず紅茶を注ぐ

心と部屋は紅茶の匂いでいっぱいだ

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紅妖 - 神田ゆえさん» ありがとうございます。またぐたぐたとならないようにがんばります。これからもどうぞごゆっくり (2016年3月7日 14時) (レス) id: 9cae4997cb (このIDを非表示/違反報告)
神田ゆえ - はじめまして、神田ゆえと言います!訂正前から見ていました。これからも更新頑張って下さい!! (2016年3月6日 21時) (レス) id: 151e64ac64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅妖 | 作成日時:2015年12月7日 17時

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