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「…氷」
「なんや、アンタ氷と相性悪いんやったっけ」
氷を器用に操り剣を作るトントン。
Aは"そんな訳ないじゃない"と咎めながら魔法を出そうと息を大きく吐いた
「…私、"1000℃以上の炎を出す"のが大好きなの」
そうAが目を細めながら言えば、トントンとAの周りを炎が囲む。
マンガなんかで見る生温い炎なんかではない。"1000℃以上"だ
ジリジリとAとトントンの近くに炎が迫って来る。
トントンは氷を出すものの炎を前にして溶けてしまう
「ほんっまに…何者、お前!!」
「っあっつ…!!」
トントンが酷く楽しそうに言えば、Aは熱さに顔を歪めた。魔法だからと言っても、本人に危害が加わらない訳では無い。
トントンだって使い過ぎれば低温やけどになったり高熱を出したりする。
「…!」
トントンはそれを見逃さなかった。
Aを押し倒し、当たるんじゃないかという程耳の近くに剣を突き刺す。
Aは"負けた"事を実感して周りの炎を水を出して消した
「あーあ、負けちゃった」
「一丁前に煽ってきたんにな」
そうトントンが鼻で笑うようにいえばAはまた手から炎を出しパチパチと音を立たせる。
トントンは冗談!!と言いながら手を冷やし体の熱を冷ました
「──で、私の魔法だっけ
…私は"嘘吐き"の魔法。
嘘を吐けば吐くほどなんでも出来る
……嫌われてる理由もわかるでしょ?」
トントンはAを見つめた
嘘を具現化、だなんてチートじみた魔法を持つ者がいたからだ。
…それと同時にAの今までの辛さも知った。
魔法のせいで嫌われる、なんて理不尽に魘されていた事を。
「…はは、幻滅したでしょ。本当に忠誠誓ってんのかってね」
「はぁ…そんっなしょぼい事で悩んどったんか。
…我々軍なんて嘘つきの塊やから。気にせんでええよ
じゃ、取り敢えず着替えに行くで」
そうAがぽつぽつと呟くように言えば、トントンは呆れたようにAの頭を撫でながらそう言った
Aは思わず口角が上がりそうになるのをぎゅっと堪え、刺さっていた剣を抜いた
「よく出来てるわよね、この剣」
「武器ないならやるで。俺いくらでも作れるし」
Aが笑顔で言えば、トントンは誇らしげにそう言った。
Aは──
「(嗚呼トントン、騙されちゃって
忠誠誓ってるのも嫌われてる理由も魔法も全部全部…)」
──うそだから
「ごめんね」
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梨乃 - 尊い……………()チーン (2020年2月9日 17時) (レス) id: aabe4f21b2 (このIDを非表示/違反報告)
Leo(プロフ) - 雫さん» 幸せになっていただけて光栄です…!これからも幸せになっていただけると私も幸せです(??) (2020年1月11日 19時) (レス) id: e4a52b4a80 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - あー、幸せ。 (2020年1月11日 15時) (レス) id: 5f28392084 (このIDを非表示/違反報告)
友希(プロフ) - Leoさん» 新しいやつのコネさんかわいいw女の子がいいキャラしてて好きですw (2020年1月8日 20時) (レス) id: f099cea9c1 (このIDを非表示/違反報告)
友希(プロフ) - Leoさん» ぜんっぜん大丈夫ですwwありがとうございます! (2020年1月6日 11時) (レス) id: f099cea9c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lia x他1人 | 作成日時:2020年1月2日 20時